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『パンダが来た道 人と歩んだ150年』は、パンダの生態そのものではなく、パンダと人間がどう関わってきたかという150年の歴史を追ったノンフィクションです。
1869年にヨーロッパ人が初めてパンダの存在を知った瞬間から、外交の道具として世界中に贈られていった時代、そして絶滅危惧種として保護されるようになった現在まで、パンダをめぐる人間側のドラマが丁寧に描かれています。
この記事では、書誌情報や内容の構成、実際に読んで感じたよかった点・気になった点、そして総合評価まで、購入を検討している方に向けて詳しく紹介します。
書籍情報
本書はイギリスで刊行された原著の翻訳です。科学ジャーナリストであるヘンリー・ニコルズ氏が著し、日本語版は獣医学者の遠藤秀紀氏が監修、池村千秋氏が翻訳を手がけています。
白水社から刊行されている一般書で、パンダに関する書籍の中でも、歴史・文化史の切り口から書かれた珍しい一冊です。
発売から10年以上が経った書籍ですが、扱っているテーマ自体が色あせないため、今読んでも十分に楽しめる内容です。まずは書誌情報を一覧で確認しておきましょう。
| タイトル | パンダが来た道 人と歩んだ150年 |
|---|---|
| 著者 | ヘンリー・ニコルズ(科学ジャーナリスト、進化生物学の博士号を持つ) |
| 監修 | 遠藤秀紀 |
| 訳者 | 池村千秋 |
| 出版社 | 白水社 |
| 発売日 | 2014年1月(出版社表記。書店サイトによっては2014年2月表記の場合あり) |
| 価格 | 2,640円(税込) |
| ISBN | 978-4-560-08343-7 |
| ページ数 | 本文304ページ+付録22ページ |
| 購入リンク | Amazon / 楽天ブックス |
購入方法
出版元である白水社の公式サイトでは執筆時点で「在庫あり」となっており、新品はAmazonや楽天ブックスの購入リンクからそのまま注文可能です。電子書籍(Kindleなど)版は執筆時点で確認できず、紙の書籍としての購入になります。
もし新品の流通が少なくなっている場合は、ブックオフオンラインなどの古書店やフリマアプリで中古品を探す方法もあります。発売から時間が経っている書籍のため、購入前には各リンク先で最新の在庫状況・価格を確認しておくと安心です。
レビュー
ここからは、実際に読んで感じた内容の構成や、よかった点・気になった点、印象に残ったエピソードを具体的に紹介していきます。
堅い専門書ではなく一般向けのノンフィクションとして書かれていて比較的読みやすい構成ではあるものの、内容が濃くじっくり読むタイプの本だと思います。
最後に「どんな人におすすめか」も改めてまとめているので、購入を迷っている方はあわせて参考にしてください。
内容・構成
本書は3部構成になっています。
第1部「未知の動物」では、1869年にフランス人宣教師アルマン・ダヴィドが中国四川省でパンダの毛皮を発見した経緯や、当時パンダがクマの仲間なのかアライグマの仲間なのかを巡って学者たちが議論した様子が、当人の日記などをもとに描かれています。
第2部「象徴としての動物」では、パンダが中国の外交手段として使われるようになった、いわゆる「パンダ外交」の歴史や、WWF(世界自然保護基金)がロゴにパンダを採用した経緯が扱われます。
第3部「保護される動物」では、長らく謎に包まれていたパンダの生態研究の進展や、絶滅危惧種としての保護活動の歩みが紹介されます。
パンダそのものの生態解説書というより、「人間の歴史の中でパンダがどう扱われてきたか」を追ったノンフィクションという点が本書の大きな特徴です。
よかった点
- 発見者ダヴィドの日記など一次資料をもとにした描写が多く、単なる年表的な説明にとどまらない情報密度の高さ
- 科学ジャーナリストである著者ならではの、事実に基づいた実証的な筆致
- 「私たちが親しみを感じているパンダは、実は動物園やメディアを通じて作られた“バーチャルな”イメージなのだ」という指摘は、パンダ好きほどはっとさせられる視点
ここは気になった点
本書は写真集ではなく文章中心の読み物です。写真も要所要所に挿入されてはいるものの、研究資料や過去の報道から引用した白黒のものばかりです。
パンダの愛らしい写真をたくさん眺めたいという方には、期待とは違う内容になる可能性があります。
印象に残ったページ・エピソード
1869年、ダヴィドが四川省の猟師の家でパンダの毛皮を偶然目にする場面からものがたりが始まる第1部の冒頭は、探検記のような臨場感があり引き込まれます。
また、パンダが中国の外交手段として世界中に贈られていく第2部の展開は、私たちが普段何気なく「かわいい」と感じているパンダのイメージが、実は政治的につくられてきたものだったと気づかされる内容でした。
こんな人におすすめ
『パンダが来た道 人と歩んだ150年』はこんな人におすすめです。
- パンダと人間の関わりの歴史を体系的に学びたい人
- 動物園でパンダがこれほど人気な理由の背景に興味がある人
- パンダ外交やWWFのロゴマークなど、政治・国際関係史に関心がある人
- 「かわいい動物」としてだけでなく、文化史の視点からパンダを捉え直したい人
総合評価
一次資料に基づいた情報密度の高さと、パンダに対する私たちの見方そのものを問い直してくる視点の鋭さから、内容の充実度は非常に高い一冊だと感じました。
一方で、学術的な裏付けを重視した一般書のスタイルであるぶん、さらっと読み流せるライトな読み物ではなく、腰を据えてじっくり読み進めるタイプの本である点は留意しておくとよいでしょう。
総合すると、パンダ好きはもちろん、歴史や国際関係に関心がある人にも自信を持っておすすめできる内容です。
| 項目 | 評価(5段階) |
|---|---|
| 内容の充実度 | ★★★★★ |
| 読み物としての読みやすさ | ★★★☆☆(学術的な裏付けのある一般書のため、じっくり読みたい人向け) |
| パンダ好き・歴史好きへのおすすめ度 | ★★★★☆ |
※楽天ブックスのレビュー(調査時点で4件)でも評価4.33/5と高評価がついており、「文量は多いが、既知の情報と新しい情報の両方があり読む価値があった」という声が見られました。
まとめ
『パンダが来た道 人と歩んだ150年』について、書誌情報から内容の構成、実際に読んだ感想、総合評価まで紹介しました。
パンダの生態だけでなく、人間がパンダをどう見てきたかという歴史的な背景まで知りたい方には、他にはあまりない切り口で読み応えのある一冊です。
パンダと人間の150年の歴史に興味がある方、動物園でのパンダの人気の理由を掘り下げて知りたい方は、ぜひ手に取ってみてください。気になった方は、下のリンクから購入ページをチェックしてみてください。

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