白黒で大きくて、ぬいぐるみみたいにモフモフで、とにかくかわいいパンダ。
「パンダ」という名前の響きまでかわいく思えてきてしまう今日この頃ですが、そもそもどうしてパンダは「パンダ」という名前なのでしょうか?
この記事ではパンダの名前の由来や語源、学名、英語名などを中心に「パンダの名前」にまつわるあれこれを調べてまとめました。
ジャイアントパンダの名前の由来・語源・学名は?
さっそく『パンダ(panda)』の名前の由来・語源・学名を調べてみたいと思います!
パンダの分類や生息地などの基本情報を振り返りながら、「パンダ」の名前の謎に迫っていきましょう。
パンダの基本情報
《パンダの基本情報》
・和名:ジャイアントパンダ
・学名:Ailuropoda melanoleuca
・英名:Giant Panda
・中国名:大熊猫
・分類:食肉目 クマ科
・分布:中国南西部(四川省、陜西省、甘粛省)の標高1300~3500mの高地に生息
・体長:120〜180cm
・体重:70〜125kg
・その他:準絶滅危惧種に指定
パンダの語源はネパール語の「竹を食べるもの」
上野動物園の公式サイトによると、パンダの語源は次のように書かれています。
パンダという名前が初めて登場するのは1825年のことです。ヒマラヤで発見されたこの動物は中型の大きさで、ふさふさとした尾とキツネに似た白い顔立ちを持つ「赤錆色」の格好の良い動物と記されています。これはまさにレッサーパンダのことです。では、その「パンダ」の語源ですが調査のために訪れた西洋人が現地の人にレッサーパンダを指して「あれは何だ?」と聞いたところ「ネガリャポンヤ(竹を食べる者)」と教えられました。この「ポンヤ」がなまって「パンダ」になったというのが一般的です。…(中略)…元祖パンダはレッサーパンダだったわけですが1869年に「白と黒」のクマが登場します。どちらもタケを食べるこの2つの動物は大きい方がジャイアントパンダ、小さい方がレッサーパンダと名付けられました。
ジャイアントパンダについて|上野動物園のジャイアントパンダ情報サイト「UENO-PANDA.JP」
上野動物園の解説をめちゃめちゃ適当に図でまとめてみると↓↓
…こんな感じでしょうか?
先に発見されたレッサーパンダが「パンダ」と呼ばれるようになり、その後ジャイアントパンダが発見されたときに「レッサーパンダ」と「ジャイアントパンダ」と呼び分けるようになった、ということみたいです。
「ジャイアント(giant)」は英語で「大きい」、「レッサー(lesser)」は「小型の」という意味があります。
生息地(中国)や主食(竹)は共通していますが、ジャイアントパンダは「クマ科」、レッサーパンダは「レッサーパンダ科」(イタチやアライグマの仲間)で、分類的には関係がないとされています。
上野動物園の解説にあるとおり、パンダの語源はネパール語で「竹を食べるもの」を意味する「ネガリャポンヤ(Nigalya Ponya)」であるという説が一般的なようですが、中国語で「太った」を意味する「胖的(読み:パン デァ)が語源だという説もあり、まだ確定はしていないようです。
今後パンダ研究がもっと進んで、名前の由来や語源が確定されるのが楽しみです!!
ジャイアントパンダの学名はラテン語由来!
パンダ(ジャイアントパンダ)の学名は「Ailuropoda melanoleuca」(アイルロポダ・メラノレウカ)といいます。
パンダに限らず、学名は原則としてラテン語を使って「属名+種名」で表されます。
「Ailuropoda」は「レッサーパンダのような足の(生き物)」、「melanoleuca」は「白黒の」という意味があるそうで、二つ合わせて「レッサーパンダのような足の白黒の生き物」を意味します。
ジャイアントパンダは世界の言語で何と言う?
続いて、世界の言語でパンダはなんと呼ばれているのかを調べてまとめました。
世界でもパンダは「パンダ」と呼ばれているのか、はたまた別の呼び方があるのか気になりませんか??
ジャイアントパンダの英語名
パンダは英語でも「panda」です。ちなみに複数形は「pandas」です。
ジャイアントパンダとレッサーパンダも日本語と同じく「giant panda」「lesser panda」といいます。
ジャイアントパンダの中国語名
中国語では、漢字を使って「熊猫」(発音:xióngmāo=ションマオ)といいます。
また、ジャイアントパンダは漢字で「大熊猫」(発音:dàxióngmāo=ダーションマオ)」、レッサーパンダは「小熊猫」(発音:xiǎoxióngmāo=シャオションマオ)といいます。
「ションマオ」という響きも「熊猫」という感じの字面もかわいくて、個人的には中国語名はかなりお気に入りです。
ジャイアントパンダの和名(日本語名)
日本語ではもちろんパンダは「パンダ」です。
一般的に「パンダ」というと白黒の「ジャイアントパンダ」のほうをさし、赤茶色の「レッサーパンダ」と区別します。
少し前まではジャイアントパンダとは違う和名があり、「イロワケグマ」「シロクログマ」などと呼ばれていたこともあるようですが、現在は「ジャイアントパンダ」で統一されています。
ジャイアントパンダのフランス語名
フランス語でもパンダは「panda」です。
ジャイアントパンダは「大きいパンダ」という意味の「panda géant」(発音:パンダ ジェアン)」と呼ばれています。
またレッサーパンダは「小さいパンダ」を表す「petit panda」(発音:プティ パンダ)」や、「赤いパンダ」を表す「panda rouge」(発音:パンダ ルジュ)といいます。
ジャイアントパンダのポルトガル語名
ポルトガル語でもパンダは「panda」です。
ジャイアントパンダは「大きいパンダ」を表す「panda gigante」(発音:パンダ ジガンチェ)、レッサーパンダは「赤いパンダ」の意味の「panda vermelho」(発音:パンダ ヴェルメーヨ)といいます。
動物園のパンダの名前の由来がかわいすぎる
ここからは動物の種類を表す「パンダ」の名前についてではなく、動物園で暮らすパンダたちの個別の名前に焦点を当てていきたいと思います!
上野動物園、和歌山アドベンチャーワールド、神戸市立王子動物園など日本の動物園から世界の動物園まで、かわいいパンダの名前とその由来をご紹介します!
上野動物園のパンダの名前の由来
上野動物園では赤ちゃんパンダが生まれると一般公募を参考に命名されます。
例えば2021年生まれのオスメスの双子パンダには、
・シャオシャオ(暁暁):夜明けの光が差し、明るくなる
・レイレイ(蕾蕾):蕾(つぼみ)から美しい花が咲き、未来へつながっていく
のように、響きのかわいさだけでなく漢字の意味合いも大切にした名前がつけられました。
リーリー、シンシン、トントン、シャンシャンなど上野動物園の歴代パンダ全頭の名前の由来はこちらの記事で紹介しています。
和歌山アドベンチャーワールドのパンダの名前の由来
和歌山県にあるアドベンチャーワールドでも、パンダの子どもが誕生すると名前の公募が行われ、毎回多くの応募が寄せられます。
アドベンチャーワールドのパンダたちの名前は、アドベンチャーワールドの所在地である「白浜町」の「浜」(「ひん」と読みます)の字を2文字目に入っていて統一感があります。
アドベンチャーワールドの歴代パンダ全頭の名前の由来はこちらの記事で紹介しています。
王子動物園のパンダの名前の由来
王子動物園には初代「興興(コウコウ)」・2代目「興興」・「旦旦」(タンタン)という歴代3頭のパンダがいます。
3頭は中国から日本にやってきたタイミングで新しい名前がつけられました。
オスの「興興」(コウコウ)には、阪神淡路大震災からの「復興」への願いが込められています。
メスの「旦旦」(タンタン)には、「新しい世紀の幕開け」という意味を込めて「元旦」のように何かの「始まり」を表す「旦」の字が使われています。
王子動物園の歴代パンダ全頭の名前の由来はこちらの記事で詳しく紹介しています。
世界のパンダの名前の由来
世界のパンダの名前の由来はこちらの記事で紹介しています。