マヌルネコの寿命は平均何年?野生と動物園の違いと、日本の長寿記録

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埼玉県こども動物自然公園のマヌルネコ「タビー」は、日本最高齢の16歳まで生きました。

実は、マヌルネコの寿命は8〜10年ほどといわれていて、15歳を超えるのはかなりの長生きです。

この記事では、マヌルネコの平均寿命について、野生と動物園での違いも比較しながら解説します。

また、日本の長寿マヌルネコたちや、高齢になったマヌルネコの暮らしも紹介します。

もくじ

マヌルネコの寿命は平均何年?野生と飼育下の違い

IUCN SSC ネコ科専門家グループによると、マヌルネコの寿命は8〜10年だそうです。

ただし、マヌルネコの寿命は資料によって幅があり、野生と飼育下で分けて書いているものもあります。

主な資料や動物園の公式サイトなどに書かれている寿命を、次の表にまとめました。

資料寿命
IUCN SSC ネコ科専門家グループ8〜10年
Discover Wildlife(イギリスの野生動物誌)野生で8年ほど。飼育下の最高齢の記録は12歳
ホーグル動物園(アメリカ)野生で平均11年
埼玉県こども動物自然公園約10年
※各資料をもとに作成(2026年10月時点)

これらをまとめると、野生では8〜11年ほど、動物園などの飼育下では10年ほどが、ひとつの目安といえます。

Discover Wildlife では飼育下の最高齢を12歳としていますが、日本ではそれをさらに上回る15歳以上まで生きたマヌルネコも複数います。

ちなみに、ペットフード協会の2025年の調査では、飼い猫(イエネコ)の平均寿命は16.00歳でした。

マヌルネコはイエネコと同じくらいの大きさですが、寿命はイエネコより6年ほど短いことになります。

野生と動物園で寿命が違うのはなぜ?

野生と飼育下で寿命が違う最も大きな理由は、それぞれの環境の違いにあります。

野生のマヌルネコは、生まれたらすぐに厳しい自然環境の中で生きていかなければいけません。

IUCN SSC ネコ科専門家グループによると、野生の子どもは独り立ちするまでに約68%が死んでしまうと見積もられています。

おとなになってからも、ワシなどの猛禽類や、家畜の番をする犬に襲われたり、ほかの動物用のわなにかかったりする危険があります。

冬には気温が-50℃近くまで下がる生息地の環境に対応したり、自力でエサを確保しなければいけなかったりすることも、生き抜くのが難しい要因のひとつです。

一方、動物園には天敵がいない安全な環境で、エサを自分で確保する必要もなく、病気になれば獣医師の治療も受けられます。

ただし、マヌルネコは飼育下で病気にかかりやすく、特に子どもはトキソプラズマ症などの感染症で命を落とすことが少なくありません。

そのため、動物園では健康管理や衛生管理に細心の注意を払いながらマヌルネコを飼育しています。

日本の長寿マヌルネコたち

日本の動物園で亡くなったマヌルネコと、10歳を超えて今も暮らしているマヌルネコを、年齢の高い順にまとめました。

10歳を超えて生きた(生きている)個体の年齢には、マーカーを引いています。

スクロールできます
名前年齢動物園誕生死亡
タビー16歳埼玉2008/52025/1
ナイマ16歳(2026年10月時点)上野2010/5健在
ドロー15歳上野2010/52025/10
ユス15歳上野2010/52026/4
ハニー14歳(2026年10月時点)東山2012/4健在
セバスチャン13歳埼玉2004/42017/5
ペッキー12歳王子2007/82019/12
レフ11〜12歳(推定)那須2013年ごろ2025/3
ボル11歳那須2014/42025/7
ポリー10歳那須2015/52025/5
オスカー8歳埼玉2006年ごろ2015/2
シャル3歳埼玉2014/42017/7
テル0歳(生後9か月)神戸2024/42025/1
名前不明(メス)不明(東山で15年以上)東山不明2012/1
名前不明(オス)不明(東山で10年以上)東山不明2008/2
赤ちゃん(頭数不明)0歳上野2006年2006年
赤ちゃん6頭0歳(1頭は死産)那須2019/42019年
赤ちゃん1頭0歳(生後1か月)神戸2024/42024/5
赤ちゃん1頭死産神戸2026/52026/5
※2026年10月時点。各園の発表をもとに作成。年齢は満年齢。2016年にアメリカへ移ったハル(2023年に死亡)は含めていません。動物園名は略称です(埼玉=埼玉県こども動物自然公園、上野=上野動物園、東山=東山動植物園、王子=王子動物園、那須=那須どうぶつ王国、神戸=神戸どうぶつ王国)。

名前が付いていて、亡くなったときの年齢が分かる11頭の平均は約10.4歳で、およそ飼育下の平均的な寿命である10年と一致する結果になりました。

11頭のなかで最高齢は、平均的な寿命の1.5倍以上にあたる16歳で亡くなったタビーで、これが国内最高齢記録です。

上野動物園のナイマも、2026年5月に16歳になり、年齢ではタビーに並んでいます(2026年10月時点)。

タビーが亡くなったのは16歳8か月のときなので、ナイマがこのまま元気に過ごせば、2027年1月に国内最高齢の記録を更新する可能性があります。

一方、表には生まれてすぐに亡くなった赤ちゃんも複数いて、飼育下であっても、赤ちゃんが無事に育つのがどれほど大変なことかが分かります。

高齢になったマヌルネコの暮らし

埼玉県こども動物自然公園(SaitamaChildrensZoo)

高齢になったマヌルネコは、体調を優先して展示を終え、バックヤード(非展示エリア)で過ごすことが多くなります。

例えば埼玉県こども動物自然公園のタビーは、2022年に14歳になったことをきっかけに展示を終え、バックヤードで暮らすようになりました。

目や耳の衰えが見られたため、飼育員さんが部屋にステップ台をたくさん取り付け、滑り止めも付けて、昇り降りしやすくしました。

噛む力が弱くなってからは餌を細かく切る工夫もして、タビーは毎日餌を完食していたそうです。

16歳を超えた2024年の12月下旬ごろも元気で、毎日自分から運動場へ出ていましたが、2025年1月28日に老衰のため亡くなりました。

私は非公開になっていたタビーを、マヌルロック越しにバックヤードが見える場所から、ちらっと見たことがあります。遠かったのでよく見えませんでしたが、元気に過ごしている姿を見られてうれしかったのを覚えています。

上野動物園のドローとユスも、2025年8月に腎臓の働きの低下など老化による衰えのため展示を終え、小獣館の管理エリアで静かに過ごしました。

まだ公開されているときに見た印象としては、高齢になってからは、若い個体に比べて毛並みの色つやが落ち、モフモフ感も少なめだった気がします。寝ていることも多く、あまり動き回らない印象でした。

ほかの動物園でも、高齢のマヌルネコの体調や運動能力などに合わせた飼育が行われています。

まとめ

マヌルネコの寿命と、日本の長寿マヌルネコたちについて解説しました。

マヌルネコの寿命は8〜10年ほどといわれ、情報源によって野生で8〜11年、飼育下で10年ほどと幅があります。

野生では子どもの約68%が独り立ちまでに死亡するといわれている一方、動物園では天敵がいないことや治療を受けられることが長生きにつながっています。

日本では、埼玉のタビーが平均的な寿命の1.5倍超となる16歳まで生き、国内最高齢の記録を残しています。

高齢になったマヌルネコは、バックヤードで、安全で健康に過ごせるようサポートを受けながら暮らします。

動物園でマヌルネコを見るときは、年齢にも注目して、長生きを願いながら見守りましょう。

参考サイト・参考文献一覧
・Pallas’s cat|IUCN SSC Cat Specialist Group
・Pallas cat guide|Discover Wildlife
・Caring for Petenka|Utah’s Hogle Zoo
・One of the oldest Pallas’ cats in captivity has died in Utah|The Salt Lake Tribune
・全国犬猫飼育実態調査(令和7年)|一般社団法人ペットフード協会
・ありがとうタビー|埼玉県こども動物自然公園
・マヌルネコの「ユス」が死亡しました|東京ズーネット
・マヌルネコのボルが死亡しました|那須どうぶつ王国公式note

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この記事を書いた人

大好きなパンダとマヌルネコについて日々学び続ける勉強熱心なパンダです。私と同じように動物好き、動物園好きな方の役に立つ情報を発信したいと思い、このサイトを立ち上げました!

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