パンダ

【2025最新】パンダは世界に何頭?パンダがいる国・動物園一覧

2025年5月版「世界のパンダ情報まとめ」。パンダがいる国や動物園、各動物園のパンダのプロフィールを詳細にまとめます。
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「世界にはパンダは何頭いるんだろう?」
「パンダがいる国や動物園を知りたい!」
そんな疑問にお答えします。

この記事では、最新(2025年5月現在)の世界のパンダ情報を徹底調査!
野生パンダの生息数や、日本をはじめとする世界各国の動物園で飼育されているパンダのプロフィールまで、どこよりも詳しく紹介します。

この記事で分かること
  • 世界のジャイアントパンダの数の最新情報。(野生・飼育下の内訳)
  • どの国、どの動物園で何頭飼育しているのか。(パンダの名前一覧も)
  • 世界の動物園にパンダがいる理由(レンタル制度)

【アーカイブ】
2023年12月版:世界のパンダ情報

  1. 世界のパンダ:約2,600頭(最新情報)
    1. 野生のジャイアントパンダ:約1,864頭
    2. 飼育下のジャイアントパンダ:約757頭
  2. 中国のパンダ飼育状況(パンダの生まれ故郷)
  3. 【地域・国別】世界の動物園にいるパンダの名前一覧(中国以外)
    1. アジア地域
      1. 日本:上野動物園
      2. 日本:アドベンチャーワールド
      3. 韓国:エバーランド
      4. シンガポール:リバー・ワンダーズ
      5. 台湾:台北市立動物園
      6. マレーシア:マレーシア国立動物園
      7. インドネシア:タマン・サファリ
    2. 中東地域
      1. カタール:アル・ホールファミリーパーク
    3. オセアニア地域
      1. オーストラリア:アデレード動物園
    4. 北米・中南米地域
      1. アメリカ合衆国:スミソニアン国立動物園
      2. アメリカ合衆国:サンディエゴ動物園
      3. メキシコ:チャプルテペック動物園
    5. ヨーロッパ地域
      1. フランス:ボーバル動物園
      2. ドイツ:ベルリン動物園
      3. スペイン:マドリード動物園
      4. ベルギー:ペリダイザ動物園
      5. オランダ:アウエハンツ動物園
      6. オーストリア:シェーンブルン動物園
      7. デンマーク:コペンハーゲン動物園
      8. ロシア:モスクワ動物園
    6. 最近までパンダがいた国や動物園
      1. 日本:神戸市立王子動物園
      2. タイ:チェンマイ動物園
      3. アメリカ合衆国:アトランタ動物園
      4. イギリス:エディンバラ動物園
      5. フィンランド:アフタリ動物園
  4. なぜ世界中の動物園に?「パンダ外交」とレンタル制度
  5. まとめ:世界のパンダの今後の動向に注目!
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世界のパンダ:約2,600頭(最新情報)

現在、世界には推定で約2,600頭のジャイアントパンダが生息しています。

この「2,600頭」という数字は、自然の中で暮らす「野生」のパンダと、動物園や保護研究センター等で飼育されている「飼育下」のパンダを合わせたものです。

では、それぞれの数の内訳はどうなっているのでしょうか?

野生のジャイアントパンダ:約1,864頭

野生のジャイアントパンダの生息数の推移(グラフ)

野生のジャイアントパンダの生息数は、約1,864頭と推定されています。(2015年、中国国家林業局発表)
これが確認できた最新の生息数ですが、10年ほど前の情報なので現在はもう少し増えているかもしれません。

グラフからも分かるように、一時期1,000頭近くまで減ってしまったことを考えると、少しずつ数が増えてきているのは嬉しいニュースですね!

野生のパンダの生息地は、中国の四川省、陝西省、甘粛省にある、標高1,200~3,400メートルほどの山岳地帯です。
夏でも比較的涼しく、彼らの主食である竹がたくさん生えています。

かつては中国のもっと広い範囲や、ベトナム、ミャンマー北部にも生息していたが、気候変動や人間の活動によって生息地が狭まり、現在のような限られた地域にだけ暮らすようになったと考えられています。

中国政府はこうした貴重な生息地を「自然保護区」に指定して、パンダたちが安心して暮らせるように守っています。

「パンダの生息数・生息地」詳細はこちら!

*参考:ジャイアントパンダについて|上野動物園のジャイアントパンダ情報サイト「UENO-PANDA.JP」
*参考:上野動物園園内の立て看板「野生での生息状況は?」
*参考:パンダ「絶滅危惧種」解除は正当か、専門家に聞く | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト

飼育下のジャイアントパンダ:約757頭

一方、動物園や保護研究センター等で人の手によって育てられているパンダは、世界中で約757頭いるそうです。

飼育下のパンダの9割以上は、パンダの生息地である中国国内の繁殖研究施設で暮らしています。

成都ジャイアントパンダ繁育研究基地中国ジャイアントパンダ保護研究センター(CCRCGP)などの施設では、パンダの赤ちゃんを増やしたり、病気の治療をしたり、将来的に野生に戻すための研究や訓練が行われています。

中国以外の国の動物園で見られるパンダたちの多くは、「共同繁殖研究」という目的で中国から期間限定で「レンタル(貸与)」された個体です。
日本の動物園にいるパンダたちも、基本的にはこの制度で来日しています。

近年は、飼育技術や繁殖技術が大きく進歩したおかげで、飼育下のパンダ数も増えています。

*参考:飼育されているパンダの数が世界で757頭に

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中国のパンダ飼育状況(パンダの生まれ故郷)

パンダの故郷である中国には、世界で最も多くのパンダが暮らしています。

飼育下のパンダだけでも、その数は700頭以上にのぼります。

特に飼育数が多いのが、ジャイアントパンダ専門の保護研究センターです。

例えば、四川省にある成都ジャイアントパンダ繁育研究基地は世界最大級の研究施設で、200頭を超えるパンダたちが暮らしています。

成都の他にも、中国ジャイアントパンダ保護研究センター(CCRCGP)の各基地(神樹坪基地、雅安碧峰峡基地、都江堰基地など)も重要な役割を担っています。

センターでは、パンダの繁殖や飼育方法の研究や、病気の治療、そして将来的にパンダを野生に戻すための取り組み(野生復帰訓練)などが行われています。

これらの専門的な研究施設のほか、北京動物園上海野生動物園重慶動物園など、中国各地の動物園でもたくさんのパンダが飼育・展示されており、多くの人々にパンダの魅力と保護の大切さを伝えています。

「中国国内のパンダ飼育状況」詳細はこちら!

*参考:成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地
*参考:
*参考:成都パンダ基地のパンダ個体数はこの30年で12倍増に 四川省–人民網日本語版–人民日報

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【地域・国別】世界の動物園にいるパンダの名前一覧(中国以外)

ここまで見てきたようにジャイアントパンダのほとんどは中国国内で暮らしていますが、世界各国の動物園でもパンダの飼育や繁殖に取り組んでいます。

2025年5月現在、中国以外ではアジア、ヨーロッパ、北米、中東、オセアニアの18カ国で50頭のジャイアントパンダが飼育されています。

国名飼育数動物園名
日本6頭上野動物園、アドベンチャーワールド
韓国4頭エバーランド
シンガポール2頭リバー・ワンダーズ
台湾3頭台北市立動物園
マレーシア2頭マレーシア国立動物園
インドネシア2頭タマン・サファリ
カタール2頭アル・ホールファミリーパーク
オーストラリア2頭アデレード動物園
アメリカ合衆国4頭スミソニアン国立動物園、サンディエゴ動物園
メキシコ1頭チャプルテペック動物園
フランス4頭ボーバル動物園
ドイツ4頭ベルリン動物園
スペイン2頭マドリード動物園
ベルギー2頭ペリダイザ動物園
オランダ3頭アウエハンツ動物園
オーストリア2頭シェーンブルン動物園
デンマーク2頭コペンハーゲン動物園
ロシア3頭モスクワ動物園
18か国50頭20施設
※上記は2025年5月時点の情報であり、状況は変動する可能性があります。
※個人で調査してまとめているため、情報に抜けや誤りがある可能性があります。

前回調査(2023年12月時点)ではイギリス(エディンバラ動物園)フィンランド(アフタリ動物園)を加えた20カ国で60頭のパンダが飼育されていましたが、今回調査までにいずれも中国へ返還されたため、現在は18カ国50頭となっています。

それでは、パンダを飼育している各国の動物園情報や、飼育中のパンダの個体情報などを詳しく見ていきましょう。

アジア地域

日本:上野動物園

現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。

上野動物園は日本で初めてパンダの飼育に取り組んだ動物園で、1972年にカンカン・ランランが来園して以来、日本のパンダ飼育の歴史をリードしてきました。

なお、現在飼育中の双子パンダ「シャオシャオとレイレイ」の返還期限が2026年2月に迫っていて、返還後は日本からパンダがいなくなる可能性があります。

「本物のパンダを見たい!」という人は、ぜひ2025年のうちに足を運んでみてください!

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
シャオシャオ(暁暁)オス2021年6月23日上野動物園生まれ。
レイレイ(蕾蕾)メス2021年6月23日上野動物園生まれ。
「上野動物園のパンダ」詳細はこちら!

*参考:上野動物園のジャイアントパンダ情報サイト「UENO-PANDA.JP」

日本:アドベンチャーワールド

現在、4頭のジャイアントパンダが飼育されていますが、2025年6月末に全頭中国へ返還されることが発表されました。

歴代の飼育実績は日本最多の20頭、そのうち17頭はアドベンチャーワールドで生まれ育ったパンダです。

中国との共同繁殖研究で素晴らしい成果を上げてきました。

▼パンダの個体情報

名前(よみ)性別誕生メモ
良浜(らうひん)メス2000年9月6日アドベンチャーワールドで初めて誕生したパンダ。
25年間で10頭の子を生み育てた。
結浜(ゆいひん)メス2016年9月18日良浜の子。
彩浜(さいひん)メス2018年8月14日良浜の子。
楓浜(ふうひん)メス2020年11月22日良浜の子。
「アドベンチャーワールドのパンダ」詳細はこちら!

*参考:ジャイアントパンダ日中共同繁殖研究サイト

韓国:エバーランド

ソウル近郊の人気テーマパーク内にある動物園で、現在4頭のジャイアントパンダが飼育されています。

2016年にパンダを迎えてから、次々に繁殖に成功しています。

韓国初のパンダの赤ちゃんとして絶大な人気を博したフーバオ(メス、2020年生まれ)は、2024年4月に中国へ返還されました。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
アイバオ(愛宝)メス2013年中国生まれ。2016年来園。
ローバオ(楽宝)オス2013年中国生まれ。2016年来園。
ルイバオ(瑞宝)メス2023年7月7日エバーランド生まれ。韓国初の双子パンダの姉。
フイバオ(暉宝)メス2023年7月7日エバーランド生まれ。韓国初の双子パンダの妹。

*参考:韓国で人気のパンダ「福宝」、来月中国へ 別れを惜しむ声が続々(1/2) – CNN.co.jp
*参考:韓国初 双子の赤ちゃんパンダ「ルイバオ」と「フイバオ」 : Korea.net : The official website of the Republic of Korea

シンガポール:リバー・ワンダーズ

現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。

シンガポール初のパンダの赤ちゃんルールー(オス、2021年生まれ)は大人気でしたが、2024年1月に中国に返還されました。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
カイカイ(凱凱)オス2007年中国生まれ。2012年来園。
ジアジア(嘉嘉)メス2008年中国生まれ。2012年来園。

*参考:中国で新たな生活 海外から帰郷のパンダ
*参考:アジア初で唯一の「川」をテーマとしたワイルドライフパーク | リバーワンダー

台湾:台北市立動物園

現在、3頭のジャイアントパンダが飼育されています。

2008年に中国から来園したペア(オスのトゥアントゥアンは2022年に永眠)から、これまでに2頭の赤ちゃんが誕生しました。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
ユエンユエン(圓圓)メス2004年中国生まれ。2008年来園。
ユエンザイ(圓仔)メス2013年7月6日台北市立動物園生まれ。台湾初の赤ちゃん。
ユエンバオ(圓宝)メス2020年6月28日台北市立動物園生まれ。

*参考:台湾でパンダ三昧! 動物園からパンダグッズ、パンダグルメまで「台北パンダ旅」徹底ガイド(CREA WEB) – Yahoo!ニュース

マレーシア:マレーシア国立動物園

現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。

2014年のマレーシア・中国国交40周年を記念してパンダが来園。

過去に3頭のメスの赤ちゃん(ヌアヌア、イーイー、シェンイー)が誕生しましたが、すでに全員中国へ返還されています。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
シンシン(興興)オス2006年中国生まれ。2014年来馬。
リャンリャン(靚靚)メス2008年中国生まれ。2014年来園。

*参考:Zoo Negara – New Arrivals

インドネシア:タマン・サファリ

現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。

インドネシアで初めてパンダを迎えた動物園で、標高約1,800mの涼しい高原に中国風の立派な「パンダ館(Istana Panda)」を建てて飼育しています。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
ツァイタオ(彩陶)オス2010年8月4日中国生まれ。2017年来園。
フーチュン(胡春)メス2010年9月8日中国生まれ。2017年来園。

*参考:Taman Safari Indonesia 公式サイト

中東地域

カタール:アル・ホールファミリーパーク

現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。

中東で初めてパンダを迎えた国で、 2022年のサッカーワールドカップ開催に合わせて、中国から友好の証としてやってきました。

▼パンダの個体情報

名前(中国名)性別誕生メモ
スハイルオス2018年中国生まれ。2022年来園。中国語名は「京京」。
ソラヤメス2019年中国生まれ。2022年来園。中国語名は「四海」。

*参考:Panda Park Al Khor | Panda House | Visit Qatar
*参考:「一帯一路」が中国パンダ外交の舞台に?欧州、中東、ASEAN…世界に拡大中:朝日新聞GLOBE+

オセアニア地域

オーストラリア:アデレード動物園

現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。
南半球で唯一のパンダがいる動物園です。

2009年から15年間暮らした先代ペア(ワンワンとフーニー)が2024年11月に返還された後、すぐに中国から新しい若いペアがやってきて、パンダ飼育が継続されることになりました。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
シンチウ(星秋)オス2020年7月30日中国生まれ。2024年12月来園。
イーラン(怡然)メス2021年9月19日中国生まれ。2024年12月来園。

*参考:Giant Panda – Xing Qiu and Yi Lan – Adelaide Zoo
*参考:豪のたった2頭のパンダ、中国返還へ 繁殖の成果上がらず 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News
*参考:パンダの「シンチウ」と「イーラン」、豪州に到着 (2024年12月16日) – エキサイトニュース

北米・中南米地域

アメリカ合衆国:スミソニアン国立動物園

現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。

1972年に初めて中国からパンダが贈られた、アメリカのパンダ飼育の草分け的存在。

長年飼育してきたメイシャン&ティエンティエン一家(3頭)が2023年に返還されて一時「パンダ不在」となりましたが、2024年に新たな若いペアが来園し、10年間滞在予定となっています。

ライブカメラ「パンダカム」が人気です。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
バオリー(宝麗)オス2021年7月中国生まれ。2024年10月来園。
チンバオ(清宝)メス2021年7月中国生まれ。2024年10月来園。

*参考:Two New Giant Pandas Debut at Smithsonian’s National Zoo and Conservation Biology Institute
*参考:ワシントンでパンダがお披露目 米中友好のシンボル戻る 歓迎ムード:朝日新聞デジタル

アメリカ合衆国:サンディエゴ動物園

現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。

かつてバイユン&ガオガオのペアが6頭もの赤ちゃんをもうけ、世界的にも高い繁殖実績を持つ園です。

2019年にパンダ不在になりましたが、こちらも2024年に復活。

動物園の所在地のカリフォルニア州では8月8日を「パンダの日」に制定するなど、地域全体で歓迎ムードです。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
ユンチュアン(云川)オス2019年8月中国生まれ。2024年6月来園。
シンバオ(鑫宝)メス2020年6月中国生まれ。2024年6月来園。

*参考:Giant Pandas | San Diego Zoo
*参考:歴史的な日にサンディエゴ動物園でジャイアント・パンダが一般公開 | San Diego Zoo Wildlife Allianceのプレスリリース | 共同通信PRワイヤー
*参考:米サンディエゴ動物園でパンダの「お別れパーティー」開催 写真13枚 国際ニュース:AFPBB News

メキシコ:チャプルテペック動物園

現在、1頭のジャイアントパンダが飼育されています。

現在飼育されているシンシン(メス、1990年生まれ)は、1970年代に中国から「贈与」されたペアの「孫」パンダ。

そのため、シンシンは中国ではなくメキシコが所有権を持つ特別なパンダなんです。
今は高齢のため、手厚いケアを受けながらのんびりと過ごしています。

メキシコが所有権を持つパンダの血筋は、シンシンが最後になる見込みです。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生備考
シンシン(欣欣)メス1990年7月1日チャプルテペック動物園生まれ。飼育下パンダで世界最高齢。

*参考:中国籍ではない唯一のパンダがメキシコにいる理由 「繁殖の名門」動物園で長寿を保つ:朝日新聞GLOBE+

ヨーロッパ地域

フランス:ボーバル動物園

現在、4頭のジャイアントパンダが飼育されています。

2017年にフランス初の赤ちゃんとしてユアンメン(オス、2023年7月返還)が、さらに2021年には双子も誕生しました。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
フアンフアン(歓歓)メス2008年中国生まれ。2012年来園。
ユアンジー(圓仔)オス2008年中国生まれ。2012年来園。
ファンリリ(歓黎黎)メス2021年8月2日ボーバル動物園生まれ。
ユアンドゥドゥ(圓嘟嘟)メス2021年8月2日ボーバル動物園生まれ。

*参考:Panda saga | ZooParc de Beauval
*参考:フランス生まれのパンダ「圓夢」が7月25日に中国返還へ–人民網日本語版–人民日報

ドイツ:ベルリン動物園

現在、4頭のジャイアントパンダが飼育されています。

2019年に誕生した双子(モンシアン、モンユアン)が2023年に中国に返還されましたが、2024年に新たに双子パンダが誕生しました。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
モンモン(夢夢)メス2013年中国生まれ。2017年来園。
チアオチン(嬌慶)オス2010年中国生まれ。2017年来園。
モンハオ(夢好)メス2024年8月22日ベルリン動物園生まれ。
モンティエン(夢甜)メス2024年8月22日ベルリン動物園生まれ。

*参考:Giant panda – Zoo Berlin
*参考:パンダの双子赤ちゃんが屋外デビュー ベルリン動物園:時事ドットコム

スペイン:マドリード動物園

現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。

1978年からパンダを飼育し、1982年にはヨーロッパで初めて自然繁殖に成功した歴史ある動物園です。

2007年から飼育していた先代ペア(ビンシン、ホワズイバ)との間には、これまでに6頭の赤ちゃんが生まれましたが、2024年3月までに一家全員を中国に返還。

その後、新しい若いペアがやってきました。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
ジンシー(金喜)オス2020年9月1日中国生まれ。2024年4月来園。
ジューユー(茱萸)メス2020年10月25日中国生まれ。2024年4月来園。

*参考:パンダのペア「金喜」と「茱萸」が今月29日にスペインへ–人民網日本語版–人民日報

ベルギー:ペリダイザ動物園

現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。

ヨーロッパ初のオスパンダ誕生例となったティエンバオ(オス、2016年生まれ)、そして双子のバオディ(オス、2019年生まれ)とバオメイ(メス、2019年生まれ)が生まれましたが、3頭とも2024年12月に中国に返還されました。

親ペアのハオハオとシンホイは2029年まで滞在予定。

▼パンダの個体情報

名前(名前)性別誕生メモ
ハオハオ(好好)メス2009年中国生まれ。2014年来園。
シンホイ(星徽)オス2009年中国生まれ。2014年来園。

*参考:Giant Panda | Pairi Daiza
*参考:ベルギー生まれのパンダ3頭が中国に向けて出発–人民網日本語版–人民日報

オランダ:アウエハンツ動物園

現在、3頭のジャイアントパンダが飼育されています。

2017年に初めてパンダを迎えたオランダ。
すぐに繁殖に成功し、オランダ初の赤ちゃんファンシン(メス、2020年生まれ)が誕生しましたが、2023年9月に返還されました。

さらに2024年にも新たに赤ちゃんが誕生しています。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
ウーウェン(武雯)メス2013年中国生まれ。2017年来園。
シンヤ(星雅)オス2013年中国生まれ。2017年来園。
ランユエ(蘭月)メス2024年7月12日アウエハンツ動物園生まれ。

*参考:*オランダの「雄」パンダ、実は雌 誕生から2年以上経て発覚

オーストリア:シェーンブルン動物園

現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。

2003年から飼育していたヤンヤン(メス、2024年に返還)とロンホイ(オス、2016年に死亡)は、自然交配だけで5頭の赤ちゃんをもうけてヨーロッパ記録になっています。

2024年末にヤンヤンとユエンユエン(オス、2019年来園)が返還され、最近新しい若いペアがやってきました。

▼パンダの個体情報

名前性別誕生メモ
ホウフォン(荷風)オス2020年中国生まれ。2025年4月来園。
ランユン(蘭韵)メス2020年中国生まれ。2025年4月来園。

*参考:中国とオーストリアや米国との新たなパンダ保護協力は人々の友情を増進=外交部
*参考:パンダ「荷風」「蘭韵」がオーストリアへ 10年間の海外生活スタート:時事ドットコム

デンマーク:コペンハーゲン動物園

現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。

円形の「パンダ・ハウス」は 有名建築家ビャルケ・インゲルスの設計で、どこからでもパンダが見やすい構造になっています。

▼パンダの個体情報

名前(よみ/中国名)性別誕生メモ
マオアル(毛二)メス2014年7月26日中国生まれ。2019年来園。
シンアル(星二)オス2013年8月23日中国生まれ。2019年来園。

*参考:デンマークへ旅立つ「星二」(シンアール)と「毛二」(マオアール)のお別れ会を成都パンダ基地で開催

ロシア:モスクワ動物園

現在、3頭のジャイアントパンダが飼育されています。

2019年に初めてパンダを迎えたロシア。

2023年に人工授精で赤ちゃんが誕生し、「カチューシャ」と名付けられた赤ちゃんはアイドル的存在になっています。

▼パンダの個体情報

名前(漢字)性別誕生メモ
ルーイー(如意)オス2016年中国生まれ。2019年来園。
ディンディン(丁丁)メス2017年中国生まれ。2019年来園。
カチューシャメス2023年8月24日モスクワ動物園生まれ。

*参考:ロシア生まれのパンダ、名前は「カチューシャ」に 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News

最近までパンダがいた国や動物園

日本:神戸市立王子動物園

「神戸のお嬢様」として多くの人々に愛されるタンタン(メス)が暮らしていましたが、2024年3月に亡くなり、以降はパンダ不在となっています。

タンタンは、阪神・淡路大震災からの復興を目指す神戸市と中国との「日中共同飼育繁殖研究」のため、2000年に王子動物園へやってきました。

その愛らしい姿は、人々の心を癒し、希望の光を与える存在となりました。

長年にわたり日中友好の架け橋となり、私たちにたくさんの笑顔と感動を与えてくれたタンタン。

王子動物園でのパンダ飼育は一旦幕を閉じましたが、タンタンが残してくれた思い出は、これからも多くの人々の心に残り続けるでしょう。

「日本の歴代パンダ」詳細はこちら

*参考:最新ニュース|神戸市立王子動物園

タイ:チェンマイ動物園

タイでは2003年からチェンマイ動物園でリンフイ(メス)とチュアンチュアン(オス)を飼育し、2009年にはリンピン(メス)が誕生しました。

チュアンチュアンは2019年に、リンフイも2023年に亡くなり、リンピンも既に中国へ返還されたため、現在はパンダ不在となっています。

ですが、すでに新たなパンダのペアの受け入れに関するニュースも出ており、パンダ飼育が復活する日も近そうです。

*参考:国交樹立50周年記念 中国がパンダ2頭をタイに貸与 来年2国間で覚書調印へ

アメリカ合衆国:アトランタ動物園

アトランタ動物園も、1999年から25年間にわたりパンダを飼育し、ルンルン&ヤンヤンのペアからアメリカ最多となる7頭の赤ちゃんが誕生しました!

しかし、契約満了に伴い、2024年末までに親子全員が中国へ帰国。

一時はアメリカ国内からパンダがいなくなりましたが、2園(スミソニアン国立動物園、サンディエゴ動物園)への新たなパンダ到着で、アメリカでのパンダ飼育は継続されています。

*参考:米国立動物園のジャイアントパンダ、中国に返還 50年以上続いたパンダ外交の「休止」 – CNN.co.jp

イギリス:エディンバラ動物園

現在、イギリス国内にパンダはいません。

ヤングァン(オス)とティエンティエン(メス)のペアを2011年から12年間飼育してきましたが、繁殖は成功せず、2023年12月に中国に返還されました。

*参考:英のパンダ2頭、中国に返還 「友好の使者」滞在12年 – 産経ニュース

フィンランド:アフタリ動物園

現在、フィンランド国内にパンダはいません。

フィンランド中部の動物園で、2018年からルミ(メス)とピュリ(オス)を飼育してきましたが、動物園の財政難のため、契約期間を待たずに2024年11月に中国へ返還されました。

*参考:パンダを8年早く中国に返還 フィンランドの動物園「政治的な理由ではなく……」:朝日新聞GLOBE+

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なぜ世界中の動物園に?「パンダ外交」とレンタル制度

ところで、なぜパンダは中国以外の動物園にもいるのでしょうか?
実はこれには、「パンダ外交」と呼ばれる中国の取り組みが関係しています。

昔(1950年代~1980年代初頭)、中国は友好の証として、いくつかの国にパンダをプレゼント(贈与)していました。

日本に初めてパンダのカンカンとランランがやってきたのも、この「パンダ外交」の一環でした。

しかし、パンダが絶滅の危機にあることが世界的に認識されるようになると、単なる贈与ではなく、パンダの保護と繁殖を目的とした形に変わっていきます。

それが、現在主流となっている「共同繁殖研究」のための貸与(レンタル)制度(ブリーディングローン制度)です。

この制度では、中国が相手国の動物園にパンダを貸し出し、共同で繁殖に取り組みます。

貸し出される期間は通常10年程度(延長されることも多い)で、受け入れ側の動物園は、中国側に年間1億円以上ともいわれる「共同研究費」を支払う必要があります。

そして、海外で生まれたパンダの子どもも、所有権は中国にあり、一定の年齢になると中国に返還されるルールになっています。

「パンダの来園・返還」詳細はこちら

*参考:パンダ外交とは 関連企業や最新ニュースも | NIKKEI COMPASS – 日本経済新聞

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まとめ:世界のパンダの今後の動向に注目!

今回は、「世界のパンダの数」に注目して、野生での生息数や、世界各国の動物園・研究施設での飼育状況について調査してまとめました。

2023年12月に同様の調査をしたときと比較すると、野生・飼育下ともにパンダの数自体は増えていますが、中国以外に限るとパンダを飼育する国の数は2か国(20か国⇒18か国)減少し、飼育数としても10頭(60頭⇒50頭)ほど少なくなっていました。

日本もパンダの飼育数が年々減少傾向にあり、2025年6月にアドベンチャーワールドの4頭、2026年2月に上野動物園の2頭が返還されたら、パンダがいなくなってしまう可能性が高いです。

今後も定期的に調査を行って、最新の動向を皆さんにお伝えしていきたいと思います!

この記事のまとめ
  • 2025年5月時点では、世界のジャイアントパンダは推定約2,600頭(野生約1,864頭、飼育下約757頭)。
  • 飼育下のパンダのほとんどは生息地でもある中国国内にいる。
  • 中国以外では18か国20施設で50頭のパンダが飼育されている。(共同研究目的)
  • パンダの誕生、死亡、来園、返還などを通じて、世界のパンダの飼育状況は日々変化している。
「日本国内のパンダ」詳細はこちら!
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