クオッカに会える動物園は、日本国内で埼玉県こども動物自然公園だけです。
それどころか、クオッカの生息地であるオーストラリア以外でクオッカを飼育・展示している国は、世界でも日本とドイツの2か国だけしかありません。
クオッカはオーストラリア南西部のごく限られた地域にしか生息しておらず、国外に出るケースがほとんどないためです。
埼玉県こども動物自然公園は、オーストラリアの環境当局や譲渡元と3年ほどかけて交渉し、展示施設の基準審査やスタッフの現地研修を経て、2020年にようやく受け入れが実現しました。
この記事では、クオッカがいる埼玉県こども動物自然公園の所在地・公開時間・アクセスといった基本情報に加えて、園での飼育の歩みや見どころを紹介します。
クオッカの特徴や生態もまとめたので、実際に会いに行く前の予習としてぜひ役立ててください。
クオッカがいる動物園一覧
クオッカを飼育している国内で唯一の動物園、埼玉県こども動物自然公園の情報を一覧表にまとめました。
クオッカは生息地が限られるうえに、オーストラリアが在来野生動物の国外持ち出しを厳しく規制しているため、オーストラリア国外への移動は極めて異例です。
埼玉県こども動物自然公園は開園40周年を機に、哺乳類の展示施設基準の審査やスタッフの現地研修といった条件をクリアして、2020年3月に4頭を迎え入れました。
その後は園内での繁殖にも成功し、徐々に飼育数が増加しています。
| 埼玉県こども動物自然公園(埼玉県) | 飼育数:11頭 日本で唯一クオッカに会える動物園。2020年から飼育を開始し、何度も繁殖に成功。2025年3月に屋内展示室もオープンし、より観察しやすくなった。 |
|---|
動物園ごとの見どころ
ここでは、クオッカがいる唯一の動物園である埼玉県こども動物自然公園について、飼育の歩みや見どころ、基本情報を詳しく紹介します。
クオッカは屋外展示施設「クオッカアイランド」と屋内展示室の2か所で観察でき、展示時間や展示方法が異なります。
基本情報(開園時間・入園料・アクセスなど)も表にまとめているので、訪問前の下調べにお役立てください。あわせて公式サイトで当日の公開状況もチェックしておくと安心です。
埼玉県こども動物自然公園
埼玉県こども動物自然公園は、日本で唯一クオッカに会える動物園です。
2020年3月、開園40周年を記念してオーストラリアのフェザーデール野生生物園から4頭(オス2頭・メス2頭)を迎え入れ、同年7月に一般公開が始まりました。
オーストラリア国外にクオッカが移動するのは異例のことでしたが、園長がオーストラリアの環境当局と3年ほど交渉を重ね、展示施設の基準適合やスタッフの現地研修を経てついに実現したのです。
来園後は繁殖にも取り組んでおり、赤ちゃんの誕生もたびたび発表されています。
タイミングが合えば、お母さんのお腹の袋から顔をのぞかせる有袋類(カンガルーの仲間)ならではの姿を観察できるかもしれません。
展示は東園のオーストラリアの動物エリアにあります。2025年3月には屋内展示室がオープンし、屋外の「クオッカアイランド」が非公開の時間帯でもクオッカに会えるようになりました。
園内にはクオッカのほかにも、キボシイワハイラックスやグンディ、マヌルネコなど珍しい動物がたくさんいます。見応えがあるので、園内をまわるには半日以上みておくと安心です。
| 所在地 | 埼玉県東松山市岩殿554 |
|---|---|
| 開園時間 | 9:30〜17:00(11/15〜1/31は16:30まで、最終入園は各1時間前まで) |
| 休園日 | 月曜日(祝日の場合は開園)、12/30〜1/1 |
| 入園料 | 大人(高校生以上)900円/小人(小中学生)200円/未就学児無料 |
| アクセス | 東武東上線「高坂駅」西口からバス約5分 |
| 公式サイト | https://www.parks.or.jp/sczoo/ |
クオッカってどんな動物?特徴、生態まとめ
クオッカは、オーストラリア南西部だけに生息する、ネコくらいの大きさの小型のカンガルーの仲間(有袋類)です。
にっこりと口角が上がっているように見える顔立ちから「世界一しあわせな動物」とも呼ばれています。
ここでは、名前や大きさといった基本データに加えて、見た目・性格・食べ物という3つの切り口から、クオッカの特徴・生態の豆知識を紹介します。
会いに行く前に知っておくと、動物園で観察する楽しみが何倍にも広がるはずです。
| 名前 | クオッカ(クオッカワラビー) |
|---|---|
| 英名 | Quokka |
| 学名 | Setonix brachyurus |
| 分類 | 哺乳綱 双前歯目 カンガルー科(有袋類) |
| 大きさ | 体長40〜54cm前後、尾長25〜31cm前後、体重2.7〜4.2kg(一般には最大5kg前後) |
| 生息地 | オーストラリア南西部(ロットネスト島、バルド島、本土南西部の一部の森林や湿地) |
| 寿命 | 野生下で約10年 |
クオッカの見た目・大きさの特徴
クオッカは、茶褐色からグレーがかった粗い毛に、丸みのある体、細長い尾、小さくて丸い耳が特徴です。体の色やフォルムもあいまって、遠目からは大きめのネズミのようにも見えます。
顔を正面から見ると、口角がキュッと上がって笑っているような表情に見えるため、「世界一しあわせな動物」と呼ばれています。
カンガルーやワラビーの仲間なので後ろ足と足の裏が大きく、ぴょんぴょんと跳ねて移動し、前足は食べ物を器用に掴むことができます。
尻尾には脂肪をたくわえることができ、水や食べ物が乏しい時期でもしばらく生き延びられると言われています。
「クオッカ」という名前はオーストラリアの先住民の言葉に由来します。
また、クオッカの生息地のひとつ「ロットネスト島」の名は、1696年にこの島を訪れたオランダ人探検家がクオッカを大きなネズミと見間違え、「ネズミの巣(Rottnest)」と名づけたことによります。
クオッカの性格・行動の特徴
クオッカは夜行性で、昼間よりも夜間や翌朝に活発に行動します。逆に日中は茂みや物陰でじっと休んでいることが多いです。
警戒心が薄く、人に自分から近づいてくる個体もいます。観光地のロットネスト島では、カメラを向けると寄ってくる姿が『クオッカセルフィー』として人気ですが、野生でも動物園でも、餌やりや体をさわる行為は禁止されています。
後ろ脚でぴょんぴょん跳ねて移動するだけでなく、前かがみの姿勢でちょこちょこ歩くほか、低い木や枝によじ登って葉を食べることもあります。
クオッカの食べ物・好物
クオッカは植物食で、野生では葉や草、若い芽、樹皮などを食べます。多肉質の植物も好み、食べ物にふくまれる水分で足りるため、乾期には長期間水を飲まずに過ごせます。
カンガルーの仲間らしく胃の中で植物を発酵させて消化し、一度飲み込んだものを口に戻して噛み直す、反芻に似た行動をすることもあります。
動物園では、葉物野菜や牧草、草食動物用のペレットなどが与えられています。
屋外の「クオッカアイランド」は公開時間が平日10〜12時、土日祝10〜13時と短めです。屋外で活発に動く姿を見たいなら、この時間帯に合わせて訪れるのがおすすめです。
2025年3月にオープンした屋内展示室は開園時間中いつでも観覧できるので、屋外が閉まっている時間でも屋内でクオッカに会えます。
日中は寝ていることが多いため、動いている姿を狙うなら開園直後や夕方が比較的チャンスです。休日などは混みあうこともあるので、譲り合って観覧しましょう。
まとめ
クオッカがいる動物園は、日本では埼玉県こども動物自然公園のわずか1園です。生息地のオーストラリア以外では、埼玉のほかにドイツのヴィルヘルマ動物園にしかいません。
日本でクオッカに会えるのは、世界的に見てもとても貴重なことなんです。
園内ではコアラやマヌルネコなど、ほかではなかなか見られない動物もあわせて楽しめます。関東にお住まいの方はもちろん、旅行の行き先としても訪れる価値のある動物園です。
訪問前には、クオッカの公開時間や展示状況が変わっている場合があるので、埼玉県こども動物自然公園の公式サイトで最新情報を確認してから出かけましょう。

_panda-11.png)