ビスカチャに会える動物園は、日本国内で埼玉県こども動物自然公園だけです。
かつて昭和の頃には上野動物園(東京都)や伊豆シャボテン動物公園(静岡県)でも飼育していた時期があったそうですが、その後げっ歯類(ネズミの仲間)の輸入規制が厳しくなったこともあり、国内での飼育は長らく途絶えていました。
その後、2020年に埼玉県こども動物自然公園がイタリアの動物園から2頭を迎え入れ、長い空白期間を経てようやく国内でビスカチャを見られるようになりました。
この記事では、ビスカチャがいる動物園の所在地・展示状況・開園時間・アクセスといった基本情報に加えて、その動物園の見どころも紹介します。
ビスカチャの特徴や生態もまとめたので、実際に会いに行く前の予習としてぜひ役立ててください。
ビスカチャがいる動物園一覧
国内でビスカチャを飼育・公開している動物園は、埼玉県こども動物自然公園だけです。
| 埼玉県こども動物自然公園(埼玉県) | 飼育数:1頭 日本で唯一ビスカチャに会える動物園。2020年にイタリアの動物園から2頭を迎え、国内の飼育・展示が久しぶりに復活した。 |
|---|
ビスカチャは飼育下での繁殖が難しく、輸入元となる海外の動物園も限られているため、国内で扱える施設がなかなか増えません。
かつては上野動物園や伊豆シャボテン動物公園でも飼育されていましたが、現在は飼育が途絶えています。
動物園ごとの見どころ
ここでは、上の一覧表で紹介した埼玉県こども動物自然公園について、ビスカチャの飼育の歴史や見どころ、基本情報を詳しく紹介します。
基本情報(開園時間・入園料・アクセスなど)も表にまとめているので、訪問前の下調べにお役立てください。あわせて公式サイトもチェックしてみてください。
埼玉県こども動物自然公園
埼玉県こども動物自然公園は、日本で唯一ビスカチャを飼育・公開している動物園です。
2020年10月にイタリアの動物園から2頭を迎え、同年12月から展示を始めました。
昭和の頃を最後に途絶えていた国内での展示が、数十年の時を経て復活したことになります。
当初はオス・メスのペアとして飼育されていましたが、2023年に2頭ともメスと判明し、繁殖のために2024年9月にドイツのシャーネベック動物園からオス1頭を迎えました。
残念ながら繁殖は成功せず、2025年4月にメスの「ルナ」、2026年4月にオスの「ゴエモン」が亡くなりました。
現在は、2020年にイタリアから来園したメスの「ルイ」が1頭で暮らしています。
ビスカチャがいるのは北園にある小動物舎「ecoハウチュー」です。前足で土を掘る様子や、太い木をかじる姿が見どころで、同じ建物内には国内2か所でしか見られないグンディもいます。
園内には他にクオッカ、コアラ、マヌルネコなどの珍しい動物も多く、見どころの多さが魅力の動物園です。
| 所在地 | 埼玉県東松山市岩殿554 |
|---|---|
| 開園時間 | 9:30〜17:00(11/15〜1/31は16:30まで、最終入園は各1時間前まで) |
| 休園日 | 月曜日(祝日の場合は開園)、12/30〜1/1 |
| 入園料 | 大人(高校生以上)900円/小人(小中学生)200円/未就学児無料 |
| アクセス | 東武東上線「高坂駅」西口からバス約5分 |
| 公式サイト | https://www.parks.or.jp/sczoo/ |
ビスカチャってどんな動物?特徴、生態まとめ
ビスカチャは、野生では南米の草原に生息するげっ歯類(ネズミの仲間)です。
チンチラ科に属しており、まるんとした体やふさふさの尻尾などチンチラと共通する要素は多くありますが、顔に白黒のしましま模様があるのがとても個性的です。
野生では地下に大きな巣穴を掘り、群れで生活します。
ここでは、名前や大きさといった基本データに加えて、見た目・性格・食べ物という3つの切り口から、ビスカチャの特徴・生態の豆知識を紹介します。
会いに行く前に知っておくと、動物園でビスカチャを見る楽しみが何倍にも広がるはずです。
| 名前 | ビスカチャ(ビスカーチャ、ビスカッチャとも) |
|---|---|
| 英名 | Plains Viscacha |
| 学名 | Lagostomus maximus |
| 分類 | 哺乳綱 齧歯目 チンチラ科 |
| 大きさ | 体長45〜65cm、尾長15〜20cm、体重オス約5〜9kg・メス約2〜4kgほど |
| 生息地 | アルゼンチン北部・パラグアイ南部〜西部・ボリビア南東部の草原や低木地 |
| 寿命 | 飼育下で9年ほど |
ビスカチャの見た目・大きさの特徴
ビスカチャは、灰色がかった体に、丸っこい体つき、ふさふさの尾が特徴的な動物です。
いちばんの目印は、顔に入った黒と白の太いしま模様です。鼻すじから頬にかけて白黒のラインが走っていて、まるで白いひげを生やしたような、どこかおじさんっぽい顔つきに見えます。
チンチラ科の中では最大種で、大きさはウサギほどもありますが、れっきとしたネズミの仲間(げっ歯類)です。
後ろ足はがっしりとして力強く、穴を掘るときに土を勢いよく蹴り出すのに使われます。
ビスカチャの性格・行動の特徴
ビスカチャは、野生では地下に張りめぐらせた巣穴に、十数頭から数十頭ほどの群れで暮らす社会性の高い動物です。
夜行性なので日中は巣穴の周りで休んだり日光浴をしたりして過ごし、暗くなってから活発にエサを探しに出ます。
仲間どうしのやり取りが豊かなのも面白いところで、鳴き声や毛づくろいなど、いろいろな手段でコミュニケーションを取ります。
埼玉県こども動物自然公園では、メスが「フンガ、フンガ」と鳴くとオスが「ブヒ、ブヒ」と応える様子も観察されたことがあるそうです。
前足を器用に使って巣穴を掘り、後ろ足で掘った土を蹴り上げて砂山を作るなど、穴掘り上手な一面も持っています。
ビスカチャの食べ物・好物
ビスカチャは植物食で、野生では草や種子、根などを食べます。
動物園では、小松菜などの野菜や果物、草食動物用のペレットなどが与えられています。
前歯が一生伸び続けるため、埼玉県こども動物自然公園ではかじるための太い木を定期的に入れています。
いろいろな種類の木の中でも、サクラの木がいちばんのお気に入りだそうです。
乾燥した草原で暮らす動物なので、必要な水分の多くを食べ物からとることができ、水をがぶがぶ飲む姿はあまり見られません。
ビスカチャは夜行性なので、日中は寝ていることも多いです。動く姿を見たいなら、朝の開園直後の時間帯や、夕方の閉園間際がねらい目です。
エサや木を交換するタイミングで活発に動くこともあるので、飼育員さんの作業に合わせて観察するのもおすすめです。
小動物舎「ecoハウチュー」の中にいるので、探してみてください。
まとめ
ビスカチャがいる動物園を紹介しました。国内で会えるのは埼玉県こども動物自然公園のただ1園だけで、日本ではとても貴重な存在です。
ビスカチャは同じ小動物舎にいるグンディや、園内のクオッカ・コアラ・マヌルネコなどとあわせて楽しめるので、1回の訪問で珍しい動物をまとめて見られるのも魅力です。
飼育頭数や展示状況は変わりやすいので、訪問前には公式サイトやSNSで最新情報を確認してから出かけましょう。

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