チビフクロモモンガに会える動物園は、実は日本国内では埼玉県こども動物自然公園の1か所だけです。
生息地のオーストラリア以外で飼育している施設は世界的にも少なく、日本にチビフクロモモンガを飼育する動物園があること自体がとても貴重なことだといえます。
この記事では、チビフクロモモンガがいる動物園の所在地・飼育頭数・開園時間・アクセスといった基本情報や、見どころを紹介します。
チビフクロモモンガの特徴や生態もまとめたので、実際に会いに行く前の予習としてぜひ役立ててください。
チビフクロモモンガがいる動物園一覧
下の表に、国内でチビフクロモモンガを飼育する動物園の基本データをまとめました。
| 埼玉県こども動物自然公園(埼玉県) | 飼育数:およそ100頭 国内で唯一チビフクロモモンガを飼育。2013年4月から展示を開始し、2015年6月には日本初の繁殖にも成功。小動物舎「ecoハウチュー」内の夜行性展示エリアで展示中。 |
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チビフクロモモンガは、生息地のオーストラリアでは夜間の樹上でしか見られない動物です。
国内では長く飼育例がありませんでした。2013年に埼玉県こども動物自然公園が日本で初めて飼育に取り組み、いまも同園以外に飼育実績はありません。
動物園ごとの見どころ
ここからは、国内で唯一チビフクロモモンガを飼育する埼玉県こども動物自然公園の見どころなどを詳しく紹介します。
チビフクロモモンガは体がとても小さく、暗い夜行性展示エリアにいるので、見つけるには少し時間と根気が必要です。
確実にチビフクロモモンガに会えるように展示の特徴を予習しておきましょう。
埼玉県こども動物自然公園
埼玉県こども動物自然公園は、コアラやクオッカ、カンガルーなど、オーストラリア固有の有袋類を数多く飼育する動物園です。
チビフクロモモンガもそんな有袋類の仲間で、小動物舎「ecoハウチュー」の「夜行性展示エリア」という暗い展示室内で100頭ほどが群れで暮らしています。
同じエリアにはチビフクロモモンガと似ているが大きさが異なるフクロモモンガもいるので、2種類を見比べるのも面白いはずです。
ecoハウチューには他にも、グンディやビスカチャなどの国内でほとんど飼育例がない珍しい小動物にたくさん会うことができます。
| 所在地 | 埼玉県東松山市岩殿554 |
|---|---|
| 開園時間 | 9:30〜17:00(11/15〜1/31は16:30まで、最終入園は各1時間前まで) |
| 休園日 | 月曜日(祝日の場合は開園)、12/30〜1/1 |
| 入園料 | 大人(高校生以上)900円/小人(小中学生)200円/未就学児無料 |
| アクセス | 東武東上線「高坂駅」西口からバス約5分 |
| 公式サイト | https://www.parks.or.jp/sczoo/ |
チビフクロモモンガってどんな動物?特徴、生態まとめ
チビフクロモモンガは、世界でいちばん小さい「滑空する哺乳類」といわれています。人間の手のひらよりも小さく、体重も5円玉3枚分くらいしかありません。
生息地はオーストラリア東部の森で、とても小さいうえに夜行性なので野生では姿を見るのが難しい動物です。
花の蜜を主食にするところも、他のモモンガの仲間とは違います。小さな体に不思議な生態がぎゅっと詰まっているのです。
ここでは、見た目・性格・食べ物の3つの切り口から、チビフクロモモンガの生態や豆知識を紹介します。よく似た動物のフクロモモンガとの違いも比較しました。
| 名前 | チビフクロモモンガ |
|---|---|
| 英名 | Feather-tailed Glider |
| 学名 | Acrobates pygmaeus |
| 分類 | 哺乳綱 双前歯目(カンガルー目)チビフクロモモンガ科(有袋類) |
| 大きさ | 体長6〜8cm、尾長7〜8cm、体重10〜14g前後 |
| 生息地 | オーストラリア東部(クイーンズランド州北部〜ビクトリア州、南オーストラリア州南東部) |
| 寿命 | 最長5年ほど |
チビフクロモモンガの見た目・大きさの特徴
体長6〜8cm、体重10〜14gほど、手のひらサイズのとても小さな生き物です。
前あしと後ろあしの間には飛膜があり、ムササビのように木から木へ滑空します。フクロモモンガの飛膜が手首から足首まで大きく広がるのに対し、チビフクロモモンガの飛膜はひじからひざの間だけと小さめです。
大きさそのものも大きく違います。フクロモモンガは体長16〜21cm・体重100〜160gほどで、チビフクロモモンガのおよそ10倍の重さ。子ネコくらいのボリューム感があります。
体の色も見分けるポイントです。フクロモモンガは背中の中央に黒いラインが1本通り、目のまわりにも黒いふちどりがあります。チビフクロモモンガにはこうした模様がほとんどなく、全体に淡い灰色一色です。
尾には左右に2列、硬い毛が並んでいて、鳥の羽根そっくりの形をしています。英語名の「Feather-tailed」(フェザーテイル=羽根のような尻尾)は、この尾の形に由来しています。
フクロモモンガの尾も体と同じくらい長いのですが、全体が毛でおおわれたふさふさの筒状です。左右に平たく羽根のように毛が並ぶ尾は、チビフクロモモンガだけの特徴といえます。
この尾を舵のように使い、滑空の向きを調整します。指先には吸盤のような肉球があり、垂直なガラスでもスイスイと登れます。
チビフクロモモンガの性格・行動の特徴
完全な夜行性で、日中は木のうろなどに作った巣で眠ります。ときには何頭かが1つの巣に集まって過ごすこともあります。
夜になると木の上を活発に動き回り、小さな体にもかかわらず、最長で28mもの距離を滑空します。木の上で過ごす時間が長く、地面にはめったに降りません。
群れ方もフクロモモンガとは対照的です。フクロモモンガは数頭〜10頭ほどの家族で強い縄張りをつくり、においつけや「ワンワン」と犬のような鳴き声で仲間や相手とやりとりします。
チビフクロモモンガは強い縄張りを持たず、飼育下では100頭規模の大きな群れでも落ち着いて暮らせます。
寒い時期は体温を2℃近くまで下げて「休眠」し、エネルギーの消費を通常の1%ほどに抑えることができます。
フクロモモンガも寒い日に短い休眠をしますが、体温をここまで下げて長く続けられるのはチビフクロモモンガならでは。小さな体で寒さを乗り切るためのしくみです。
チビフクロモモンガの食べ物・好物
野生では花の蜜や花粉、樹液を主に食べ、ガやアリ、シロアリといった小さな昆虫も口にします。
ブラシのように毛が生えた舌で、花の奥の蜜をなめ取ります。ユーカリやバンクシアの花が咲く時期には、蜜を求めて何本もの木を渡り歩きます。
同じ「甘いもの好き」でも中身は違います。フクロモモンガの主食はユーカリやアカシアの樹液・樹脂で、昆虫もよく食べる雑食性です。
チビフクロモモンガは花の蜜と花粉への偏りが強く、ブラシ状の舌もほぼ蜜をなめ取るための道具になっています。
花の蜜に近い特別な餌をこまめに用意する必要があり、繊細な世話が欠かせません。飼育できる施設が限られる理由のひとつです。
チビフクロモモンガがいる「夜行性展示エリア」は暗く、入ってすぐは真っ暗に感じるかもしれません。目が慣れるまで数分待つと、小さな体が動く様子が少しずつ見えてきます。
動きがとても素早いので、1匹見つけたら目で追いかけてみてください。運がよければ、枝から枝へ飛び移る瞬間に出会えます。
まとめ
チビフクロモモンガに会えるのは、全国で埼玉県こども動物自然公園の1園だけです。関東にあり、日帰りでも訪ねやすい場所です。
同じ「ecoハウチュー」ではフクロモモンガも飼育されているので、大きさや飛膜の違いを見比べると楽しさが広がります。
園内にはコアラやクオッカなど珍しい動物も多く、一日かけてゆっくり回るのがおすすめです。

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