世界でいちばん小さいシカの仲間「プーズー」に会える動物園は、日本国内で3か所だけしかありません。
この記事では、プーズーがいる動物園の所在地・飼育頭数・開園時間・アクセスといった基本情報や、各園の見どころも紹介します。
プーズーの特徴や生態もまとめたので、実際に会いに行く前の予習としてぜひ役立ててください。
プーズーがいる動物園一覧
プーズーがいるのは、関東地方では埼玉県こども動物自然公園・横浜市立金沢動物園の2園、関西地方では神戸どうぶつ王国の計3園です。
下の表には、園ごとの飼育数や展示場所、観覧するときのポイントをまとめました。
| 埼玉県こども動物自然公園(埼玉県) | 飼育数:非公表(5頭前後?) 2016年から国内で初めて飼育を開始し、2017年以降何度も繁殖にも成功。展示場所は北園奥の「ペンギンヒルズ」の一画。 |
|---|---|
| 横浜市立金沢動物園(神奈川県) | 飼育数:3頭 2024年11月に埼玉県こども動物自然公園から3頭を受け入れて飼育を開始。神奈川県では初のプーズー飼育。日によって展示個体が入れ替わる。 |
| 神戸どうぶつ王国(兵庫県) | 飼育数:3頭 2021年に埼玉県こども動物自然公園からオス・メスのペアが来園。2025年9月に赤ちゃんが1頭誕生し、10月から母子で展示中。オスは現在非公開。 |
動物園ごとの見どころ
ここからは、上で紹介したプーズーがいる3つの動物園について、見どころや展示に関する情報を詳しく紹介します。
各動物園の基本情報(開園時間・入園料・アクセスなど)も表にまとめているので、訪問前の下調べにもお役立てください。
埼玉県こども動物自然公園
埼玉県こども動物自然公園は、2016年に日本で初めてプーズーの飼育を始めた動物園です。
2017年に初めて赤ちゃんが誕生して以来繁殖の実績を積み重ね、生まれた個体を他の2園に送り出してきました。
2026年7月には赤ちゃんの「イチハ」が生まれましたが、母親を亡くし、いまは飼育員さんが人工哺育で育てています(イチハは現在、非公開)。
プーズーの展示場は、たくさんのペンギンが暮らす「ペンギンヒルズ」の近くにあります。
生息地の林をイメージした造りになっていて、茂みの奥からそっと出てくる姿を見られます。プーズーは臆病なので、柵の前で静かに待つのがおすすめです。
園にはコアラやクオッカ、マヌルネコなど珍しい動物も多く、全体を回るとなると一日がかりになることもあります。
アクセスは東武東上線「高坂駅」西口からバスで約5分。園内とても広く上り下りも多いので、歩きやすい靴で出かけましょう。
| 所在地 | 埼玉県東松山市岩殿554 |
|---|---|
| 開園時間 | 9:30〜17:00(11/15〜1/31は16:30まで、最終入園は各1時間前まで) |
| 休園日 | 月曜日(祝日の場合は開園)、12/30〜1/1 |
| 入園料 | 大人(高校生以上)900円/小人(小中学生)200円/未就学児無料 |
| アクセス | 東武東上線「高坂駅」西口からバス約5分 |
| 公式サイト | https://www.parks.or.jp/sczoo/ |
横浜市立金沢動物園
横浜市立金沢動物園は、2024年11月に埼玉県こども動物自然公園からプーズー3頭を迎えました。
やってきたのは、メスの「サクラ」「リラ」とオスの「フジ」です。
日本で唯一プーズーの繁殖に成功している埼玉と連携し、国内で繁殖を続けていくことをめざしています。
プーズーの展示場は「ほのぼの広場」の近くにあります。日替わりや時間帯などによって1頭ずつ交代で展示場に出るため、3頭を一気に観察することはできません。
金沢動物園は、コアラやゾウ、キリンなど世界の草食動物を集めた動物園です。
アクセスは京急線「金沢文庫駅」または「金沢八景駅」からバス。丘陵地にあって坂が多いので、歩きやすい服装がおすすめです。
| 所在地 | 神奈川県横浜市金沢区釜利谷東5-15-1 |
|---|---|
| 開園時間 | 9:30〜16:30(入園は16:00まで) |
| 休園日 | 月曜日(祝日の場合は翌日休園)、12/29〜1/1 ※5月・10月は無休 |
| 入園料 | 一般500円/高校生300円/小・中学生200円/小学生未満無料(土曜は小・中・高校生無料) |
| アクセス | 京急線「金沢文庫駅」または「金沢八景駅」からバス |
| 公式サイト | https://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/kanazawa/ |
神戸どうぶつ王国
神戸どうぶつ王国は、2021年に埼玉県こども動物自然公園からオスの「ゼル」とメスの「レイ」のペアを迎えてプーズーの飼育をスタートしました。
2025年9月には、このペアの間に赤ちゃんが1頭誕生しました。10月から母子で展示されています(父親のゼルは別室におり、観覧できません)。
展示場は「熱帯の森」エリアにあります。
園内にはマヌルネコやスナネコ、ハシビロコウなど人気の動物がたくさんいます。
屋内型動物園(一部屋外エリアあり)なので天候に左右されず、雨の日などにもゆっくり観察できます。
| 所在地 | 兵庫県神戸市中央区港島南町7-1-9 |
|---|---|
| 開園時間 | 10:00〜17:00(入園は16:30まで)※曜日・季節により変動 |
| 休園日 | 木曜日(祝日・GW・夏休みは営業) |
| 入園料 | 大人(中学生以上)2,400円/小学生1,200円/4・5歳500円/3歳以下無料/65歳以上1,900円 ※2026年4月に改定。最新の料金は公式サイトでご確認ください |
| アクセス | ポートライナー「計算科学センター(神戸どうぶつ王国・「富岳」前)駅」からすぐ |
| 公式サイト | https://www.kobe-oukoku.com/ |
プーズーってどんな動物?特徴、生態まとめ
プーズーは、南米の雨の多い森にすむ世界最小級のシカの一種です。地面から肩までの高さ(肩高)は30〜40cmほどで、大人になっても中型犬くらいの大きさにしかなりません。
名前は、南米の先住民マプチェの言葉で「小さいシカ」という意味です。とても臆病で、ふだんは森の茂みに隠れて暮らしています。
ここでは基本データに加えて、見た目・性格・食べ物という3つの切り口から、プーズーの特徴を紹介します。
| 名前 | プーズー |
|---|---|
| 英名 | Southern pudu |
| 学名 | Pudu puda |
| 分類 | 哺乳綱 鯨偶蹄目 シカ科 プーズー属 |
| 大きさ | 体長60〜80cm前後、肩高30〜40cm前後、体重6〜10kg前後 |
| 生息地 | チリ中南部からアルゼンチン南西部にかけての、雨の多い温帯林。標高0〜1700mの、竹やぶが茂る林や湖畔の森 |
| 寿命 | 飼育下で10年前後(まれに15年以上) |
プーズーの見た目・大きさの特徴
プーズーは、丸みのある小さな体に短い四肢、小さな丸い耳をもつシカです。背中はゆるやかに盛り上がり、茂みの中をくぐり抜けやすい体型をしています。
毛は太くて硬く、夏は赤褐色、冬は灰色がかった褐色に変わります。生後2か月ごろまでの赤ちゃんには、背中に白い斑点(鹿の子模様)が並びます。
角があるのはオスだけです。枝分かれしない、まっすぐな短い角で、1年に1回、夏ごろに抜けて生えかわります。
体が小さいぶん、背伸びや後ろあし立ちで届く高さの葉をよく食べます。大きなシカのように群れることはありません。
プーズーの性格・行動の特徴
プーズーはとても臆病で、単独で生活します。森の茂みの中に自分の通り道をつくり、決まったルートを行き来します。
昼も夜も活動しますが、活発になるのは朝夕の薄暗い時間帯です。おどろくと「ワンッ」と犬のような声で鳴き、茂みへ一気に走り込みます。
急な斜面や倒木を登るのが得意で、追われると坂の上へ逃げます。木の上に乗ることもあります。
動物園でも物陰でじっとしていることが多い動物です。大きな音や急な動きを避けて、静かに待つと出てきてくれます。
プーズーの食べ物・好物
野生のプーズーは、木の葉や芽、樹皮、シダ、落ちた果実、タケの葉などを食べる植物食です。
よく通る道沿いの決まった場所で、少しずつこまめに食べます。水分の多い植物からも水を補うので、水場に出てくる回数は多くありません。
動物園では、生の枝葉や野菜、シカ用のペレット(固形飼料)、乾草などが与えられています。
胃を4つもつ反芻動物で、食べた葉を口にもどしてかみ直します。落ち着いて反芻できる隠れ場所があることが、飼育では大切です。
- プーズーは臆病で、物陰にじっと隠れていることがよくあります。柵の前で静かに待つと、茂みから出てくる姿を見られるかもしれません。
大きな声や物音、急な動きなどで驚かせないように気を付けましょう。 - 動きが活発になりやすいのは、開園直後や夕方の涼しい時間帯です。暑さに弱いので、夏の日中は日陰や屋内に入っていることが多くなります。
- 展示する個体や時間が決まっている動物園もあるので、出かける前に公式サイトやSNSで当日の展示状況を確認しておきましょう。
まとめ
プーズーに会える動物園は、全国で3園だけです。関東の埼玉県こども動物自然公園・横浜市立金沢動物園と、関西の神戸どうぶつ王国に分かれているので、お住まいの地域や旅行の予定に合わせて訪問先をご検討ください。
体が小さく臆病な動物なので、静かにゆっくり観察するのがおすすめです。運がよければ、茂みからちょこんと顔を出す姿を間近で見られるかもしれません。

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