「世界にはパンダは何頭いるんだろう?」
「パンダがいる国や動物園を知りたい!」
そんな疑問にお答えします。
この記事では、最新(2026年9月現在)の世界のパンダ情報を調査してまとめます。
野生パンダの生息数や、世界各国の動物園で飼育されているパンダのプロフィールまで、どこよりも詳しく紹介します。
2026年1月には、日本国内から54年ぶりにパンダが0頭になるという大きな動きもありました。あわせて詳しく解説します。
- 世界のジャイアントパンダの数の最新情報。(野生・飼育下の内訳)
- どの国、どの動物園で何頭飼育しているのか。(パンダの名前一覧も)
- 日本国内のパンダが0頭になった経緯と、世界の動物園にパンダがいる理由(レンタル制度)
世界のパンダ:約2,750頭(最新情報)
現在、世界には推定で約2,750頭のジャイアントパンダが生息しています。
この「2,750頭」という数字は、自然の中で暮らす「野生」のパンダと、動物園や保護研究センター等で飼育されている「飼育下」のパンダを合わせたものです。前回調査(2025年5月時点)の「約2,600頭」から、さらに増加しています。
では、それぞれの数の内訳はどうなっているのでしょうか?
なお、これらの数字はいずれも概算であり、パンダの誕生・死亡・返還などによって日々変動します。可能な限り中国当局や各動物園の公式発表など一次情報をもとに調査していますが、最新かつ正確な数字を知りたい場合は、各動物園の公式サイトもあわせてご確認ください。
野生のジャイアントパンダ:約1,900頭

野生のジャイアントパンダの生息数は、2025年11月時点で「近1,900頭」に増加したと中国国家林業和草原局が発表しています。
公式な全国調査(前回は2015年公表、1,864頭)の最新版はまだ詳細が公表されていませんが、生息地でのモニタリング結果として「約1,900頭まで回復した」との見解が示されました。
グラフは2015年までの調査結果をもとにしたものですが、その後も生息数は右肩上がりで増え続けていることになります。一時期1,000頭近くまで減ってしまったことを考えると、着実に数が増えてきているのは嬉しいニュースですね!
野生のパンダの生息地は、中国の四川省、陝西省、甘粛省にある、標高1,200~3,400メートルほどの山岳地帯です。
夏でも比較的涼しく、彼らの主食である竹がたくさん生えています。
かつては中国のもっと広い範囲や、ベトナム、ミャンマー北部にも生息していたが、気候変動や人間の活動によって生息地が狭まり、現在のような限られた地域にだけ暮らすようになったと考えられています。
中国政府は、73カ所に分散していた自然保護区を統合し、総面積約22,000平方キロメートルにおよぶ「大熊猫国家公園(ジャイアントパンダ国家公園)」を設立。衛星・航空機・地上センサーを組み合わせた監視体制も整備し、パンダたちが安心して暮らせるように守っています。


飼育下のジャイアントパンダ:約854頭
一方、動物園や保護研究センター等で人の手によって育てられているパンダは、世界中で約854頭いるそうです。
内訳は、中国国内で808頭(2025年11月・中国国家林業和草原局発表)、中国以外の国・地域で約46頭となっています。
飼育下のパンダの9割以上は、パンダの生息地である中国国内の繁殖研究施設で暮らしています。中国国内の飼育下パンダは、2015年末の422頭からこの10年でほぼ倍増しました。
成都ジャイアントパンダ繁育研究基地や中国ジャイアントパンダ保護研究センター(CCRCGP)などの施設では、パンダの赤ちゃんを増やしたり、病気の治療をしたり、将来的に野生に戻すための研究や訓練が行われています。
中国以外の国の動物園で見られるパンダたちの多くは、「共同繁殖研究」という目的で中国から期間限定で「レンタル(貸与)」された個体です。
ただし、2026年1月をもって、日本の動物園からはこの制度で貸与されていたパンダがすべて中国へ返還され、国内のパンダ飼育頭数は0頭になりました(詳しくは後述します)。
近年は、飼育技術や繁殖技術が大きく進歩したおかげで、飼育下のパンダ数も増えています。
中国のパンダ飼育状況(パンダの生まれ故郷)
パンダの故郷である中国には、世界で最も多くのパンダが暮らしています。
飼育下のパンダだけでも、その数は808頭にのぼります(2025年11月発表)。
特に飼育数が多いのが、ジャイアントパンダ専門の保護研究センターです。
例えば、四川省にある成都ジャイアントパンダ繁育研究基地は世界最大級の研究施設で、200頭を超えるパンダたちが暮らしています。
成都の他にも、中国ジャイアントパンダ保護研究センター(CCRCGP)の各基地(神樹坪基地、雅安碧峰峡基地、都江堰基地など)も重要な役割を担っています。
センターでは、パンダの繁殖や飼育方法の研究や、病気の治療、そして将来的にパンダを野生に戻すための取り組み(野生復帰訓練)などが行われています。
これらの専門的な研究施設のほか、北京動物園や上海野生動物園、重慶動物園など、中国各地の動物園でもたくさんのパンダが飼育・展示されており、多くの人々にパンダの魅力と保護の大切さを伝えています。なお、北京動物園では2026年7月にパンダたちが新しい飼育施設へ引っ越しをしたことも話題になりました。

【地域・国別】世界の動物園にいるパンダの名前一覧(中国以外)
ここまで見てきたようにジャイアントパンダのほとんどは中国国内で暮らしていますが、世界各国の動物園でもパンダの飼育や繁殖に取り組んでいます。
2026年9月現在、中国以外ではアジア、ヨーロッパ、北米、中東、オセアニアの17カ国で46頭のジャイアントパンダが飼育されています。
| 国名 | 飼育数 | 動物園名 |
|---|---|---|
| 韓国 | 5頭 | エバーランド |
| シンガポール | 2頭 | リバー・ワンダーズ |
| 台湾 | 3頭 | 台北市立動物園 |
| マレーシア | 2頭 | マレーシア国立動物園 |
| インドネシア | 3頭 | タマン・サファリ |
| カタール | 2頭 | アル・ホールファミリーパーク |
| オーストラリア | 2頭 | アデレード動物園 |
| アメリカ合衆国 | 4頭 | スミソニアン国立動物園、サンディエゴ動物園 |
| メキシコ | 1頭 | チャプルテペック動物園 |
| フランス | 4頭 | ボーバル動物園 |
| ドイツ | 4頭 | ベルリン動物園 |
| スペイン | 2頭 | マドリード動物園 |
| ベルギー | 2頭 | ペリダイザ動物園 |
| オランダ | 3頭 | アウエハンツ動物園 |
| オーストリア | 2頭 | シェーンブルン動物園 |
| デンマーク | 2頭 | コペンハーゲン動物園 |
| ロシア | 3頭 | モスクワ動物園 |
| 合計: 17か国 | 46頭 | 18施設 |
※個人で調査してまとめているため、情報に抜けや誤りがある可能性があります。
前回調査(2025年5月時点)では日本(上野動物園・アドベンチャーワールド)を含めた18カ国50頭のパンダが飼育されていましたが、今回調査までに日本の6頭が全頭中国へ返還された一方、韓国とインドネシアで新しい赤ちゃんが誕生し、マレーシアでも旧ペアの帰国と新ペアの来園が行われた結果、現在は17カ国46頭となっています。
それでは、パンダを飼育している各国の動物園情報や、飼育中のパンダの個体情報などを詳しく見ていきましょう。
アジア地域
中国と地理的・文化的に近いアジア地域は、パンダ外交の受け入れ先として古くから重要な役割を担ってきた地域です。
現在は韓国、シンガポール、台湾、マレーシア、インドネシアの5カ国5施設で、合計15頭のジャイアントパンダが暮らしています。
特に韓国のエバーランドとインドネシアのタマン・サファリでは、2025年から2026年にかけて新しい赤ちゃんパンダが誕生するなど、繁殖面でも明るいニュースが続いています。
一方でマレーシアでは、11年間滞在した旧ペアの帰国と新ペアの来園という世代交代が行われました。それでは、国・動物園ごとに詳しく見ていきましょう。
韓国:エバーランド
ソウル近郊の人気テーマパーク内にある動物園で、現在5頭のジャイアントパンダが飼育されています。
2016年にパンダを迎えてから、次々に繁殖に成功しています。
2026年6月3日には、アイバオとローバオの間に3頭目となる赤ちゃん(メス)が誕生しました。
名前は「珠宝」「俊宝」「琳宝」「佑宝」「曙宝」の5候補から一般投票で選ばれる予定で、生後100日目にあたる2026年9月中旬に発表される見込みです(本記事執筆時点では未発表)。
韓国初のパンダの赤ちゃんとして絶大な人気を博したフーバオ(メス、2020年生まれ)は、2024年4月に中国へ返還されました。
韓国・エバーランドのパンダの名前一覧
| 名前(漢字) | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| アイバオ (愛宝) | メス | 2013年 | 中国生まれ。2016年来園。 |
| ローバオ (楽宝) | オス | 2013年 | 中国生まれ。2016年来園。 |
| ルイバオ (瑞宝) | メス | 2023年7月7日 | エバーランド生まれ。 韓国初の双子パンダの姉。 |
| フイバオ (暉宝) | メス | 2023年7月7日 | エバーランド生まれ。 韓国初の双子パンダの妹。 |
| 名前未定 | メス | 2026年6月3日 | エバーランド生まれ。 2026年9月中旬に名前発表予定。 |
シンガポール:リバー・ワンダーズ
現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。
シンガポール初のパンダの赤ちゃんルールー(オス、2021年生まれ)は大人気でしたが、2024年1月に中国に返還されました。
カイカイとジアジアは2012年の来園から10年以上が経過し、2026年9月時点でも滞在は延長されていますが、契約終了が近づいており、早ければ2026年末〜2027年にも中国へ返還される可能性があると報じられています。会いに行くなら早めがおすすめです。
シンガポール・リバー・ワンダーズのパンダの名前一覧
| 名前(漢字) | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| カイカイ (凱凱) | オス | 2007年 | 中国生まれ。2012年来園。 |
| ジアジア (嘉嘉) | メス | 2008年 | 中国生まれ。2012年来園。 |
台湾:台北市立動物園
現在、3頭のジャイアントパンダが飼育されています。
2008年に中国から来園したペア(オスのトゥアントゥアンは2022年に永眠)から、これまでに2頭の赤ちゃんが誕生しました。2026年6月には、ユエンバオ(圓宝)が特製のケーキで6歳の誕生日をお祝いされるなど、親子3頭とも元気に暮らしています。
台湾・台北市立動物園のパンダの名前一覧
| 名前(漢字) | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| ユエンユエン (圓圓) | メス | 2004年 | 中国生まれ。2008年来園。 |
| ユエンザイ (圓仔) | メス | 2013年7月6日 | 台北市立動物園生まれ。 台湾初の赤ちゃん。 |
| ユエンバオ (圓宝) | メス | 2020年6月28日 | 台北市立動物園生まれ。 2026年6月に6歳。 |
マレーシア:マレーシア国立動物園
現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。
2014年のマレーシア・中国国交40周年を記念して来園したシンシン(興興)とリャンリャン(靚靚)のペアは、11年間の滞在を経て2025年5月に中国へ帰国しました。
過去に3頭のメスの赤ちゃん(ヌアヌア、イーイー、シェンイー)も誕生しましたが、すでに全員中国へ返還されています。
入れ替わりで、新たなペア「辰星(チェンシン)」と「暁月(シアオユエ)」が2025年11月に特別機でマレーシアへ到着し、2026年1月に一般公開されました。
マレーシア・マレーシア国立動物園のパンダの名前一覧
| 名前(漢字) | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| チェンシン (辰星) | 情報未確認 | 情報未確認 | 中国生まれ。 2025年11月来馬、2026年1月公開。 |
| シアオユエ (暁月) | 情報未確認 | 情報未確認 | 中国生まれ。 2025年11月来馬、2026年1月公開。 |
インドネシア:タマン・サファリ
現在、3頭のジャイアントパンダが飼育されています。
インドネシアで初めてパンダを迎えた動物園で、標高約1,800mの涼しい高原に中国風の立派な「パンダ館(Istana Panda)」を建てて飼育しています。
2025年11月27日には、ツァイタオとフーチュンの間にインドネシア初の赤ちゃんパンダ「リオ(里奥)」が誕生。プラボウォ大統領によって、正式名「サトリオ・ウィラタマ」と名付けられ、話題になりました。
インドネシア・タマン・サファリのパンダの名前一覧
| 名前(漢字) | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| ツァイタオ (彩陶) | オス | 2010年8月4日 | 中国生まれ。2017年来園。 |
| フーチュン (胡春) | メス | 2010年9月8日 | 中国生まれ。2017年来園。 |
| リオ (里奥/サトリオ・ウィラタマ) | オス | 2025年11月27日 | タマン・サファリ生まれ。 インドネシア初の赤ちゃん。 |
中東地域
中東地域でジャイアントパンダを飼育しているのは、2026年9月時点ではカタール1カ国のみです。
2022年のFIFAワールドカップ・カタール大会の開催を機に、中国から友好の証としてパンダが贈られたことで、中東で初めてパンダに会える国になりました。
夏には気温が50度近くにまで達することもある酷暑の地域ですが、空調管理された専用施設「パンダハウス」で快適に暮らしています。
今後、他の中東諸国にもパンダ外交が広がっていくのかどうか、注目されるところです。
カタール:アル・ホールファミリーパーク
現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。
中東で初めてパンダを迎えた国で、 2022年のサッカーワールドカップ開催に合わせて、中国から友好の証としてやってきました。
2026年3月時点の現地報道でも「パンダのコンディションは良好」と伝えられており、健やかに暮らしています。
カタール・アル・ホールファミリーパークのパンダの名前一覧
| 名前(中国名) | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| スハイル | オス | 2018年 | 中国生まれ。2022年来園。 中国語名は「京京」。 |
| ソラヤ | メス | 2019年 | 中国生まれ。2022年来園。 中国語名は「四海」。 |
オセアニア地域
オセアニア地域でジャイアントパンダを飼育しているのは、オーストラリアのアデレード動物園のみです。
南半球でパンダに会える唯一の動物園として知られており、2009年から15年間にわたって暮らした先代ペア(ワンワン&フーニー)に続き、2024年末には新しい若いペアが来園しました。
北半球とは季節が逆になるため、日本の夏にあたる時期がオーストラリアでは冬になるなど、パンダにとっては少し変わった環境で暮らしていることになります。今後の繁殖成功にも期待が集まっています。
オーストラリア:アデレード動物園
現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。
南半球で唯一のパンダがいる動物園です。
2009年から15年間暮らした先代ペア(ワンワンとフーニー)が2024年11月に返還された後、すぐに中国から新しい若いペアがやってきて、パンダ飼育が継続されることになりました。
2026年9月時点で、繁殖に関する新しい発表はまだありません。
オーストラリア・アデレード動物園のパンダの名前一覧
| 名前(漢字) | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| シンチウ (星秋) | オス | 2020年7月30日 | 中国生まれ。2024年12月来園。 |
| イーラン (怡然) | メス | 2021年9月19日 | 中国生まれ。2024年12月来園。 |
北米・中南米地域
アメリカ国内では、現在スミソニアン国立動物園とサンディエゴ動物園の2園でパンダを飼育中です。この他にも、今後パンダを迎える予定・計画が動いています。
2024年にいったんパンダ不在となったアトランタ動物園には、新たな国際協力研究協定のもと、オスの「平平(ピンピン)」とメスの「福双(フーシュアン)」の2頭が贈られることが2026年4月に発表されました。
具体的な到着時期は本記事執筆時点では未発表で、今後数か月以内に発表される見込みです。
一方、サンフランシスコ動物園も2024年からパンダ導入計画を進めていましたが、動物園の財政問題や施設面の課題が指摘され、2026年3月に計画が事実上白紙となったと報じられています。
2026年9月時点でパンダの飼育実績はありません。
アメリカ合衆国:スミソニアン国立動物園
現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。
1972年に初めて中国からパンダが贈られた、アメリカのパンダ飼育の草分け的存在。
長年飼育してきたメイシャン&ティエンティエン一家(3頭)が2023年に返還されて一時「パンダ不在」となりましたが、2024年に新たな若いペアが来園し、10年間滞在予定となっています。
ライブカメラ「パンダカム」が人気です。
アメリカ合衆国・スミソニアン国立動物園のパンダの名前一覧
| 名前(漢字) | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| バオリー (宝麗) | オス | 2021年7月 | 中国生まれ。2024年10月来園。 |
| チンバオ (清宝) | メス | 2021年7月 | 中国生まれ。2024年10月来園。 |
アメリカ合衆国:サンディエゴ動物園
現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。
かつてバイユン&ガオガオのペアが6頭もの赤ちゃんをもうけ、世界的にも高い繁殖実績を持つ園です。
2019年にパンダ不在になりましたが、こちらも2024年に復活。
動物園の所在地のカリフォルニア州では8月8日を「パンダの日」に制定するなど、地域全体で歓迎ムードです。
アメリカ合衆国・サンディエゴ動物園のパンダの名前一覧
| 名前(漢字) | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| ユンチュアン (云川) | オス | 2019年8月 | 中国生まれ。2024年6月来園。 |
| シンバオ (鑫宝) | メス | 2020年6月 | 中国生まれ。2024年6月来園。 |
メキシコ:チャプルテペック動物園
現在、1頭のジャイアントパンダが飼育されています。
現在飼育されているシンシン(メス、1990年生まれ)は、1970年代に中国から「贈与」されたペアの「孫」パンダ。
そのため、シンシンは中国ではなくメキシコが所有権を持つ特別なパンダなんです。
2025年6月には35歳の誕生日を祝い、海外で暮らす飼育下パンダとして世界最高齢を更新中。
今は高齢のため、手厚いケアを受けながらのんびりと過ごしています。
メキシコが所有権を持つパンダの血筋は、シンシンが最後になる見込みです。
メキシコ・チャプルテペック動物園のパンダの名前一覧
| 名前(漢字) | 性別 | 誕生日 | 備考 |
|---|---|---|---|
| シンシン (欣欣) | メス | 1990年7月1日 | チャプルテペック動物園生まれ。 飼育下パンダで世界最高齢。 |
ヨーロッパ地域
ヨーロッパでは8カ国8施設、合計22頭とアジア地域を上回る規模でジャイアントパンダが飼育されており、地域別で見ると中国以外では最も多くのパンダが暮らしているエリアです。
フランス、ドイツ、スペイン、ベルギー、オランダ、オーストリア、デンマーク、ロシアと国ごとに個性豊かなパンダ舎が整備されており、双子の誕生や世代交代のニュースも相次いでいます。
一方で、かつてパンダがいたイギリスやフィンランドのように、契約終了とともにパンダが不在となった国もあります(詳しくは後述の「参考」セクションをご覧ください)。それでは、国・動物園ごとに見ていきましょう。
フランス:ボーバル動物園
現在、4頭のジャイアントパンダが飼育されています。
2017年にフランス初の赤ちゃんとしてユアンメン(オス、2023年7月返還)が、さらに2021年には双子も誕生しました。
2025年12月には、現在のペア(フアンフアン・ユアンジー)に代わる新たなパンダのつがいが、2027年にボーバル動物園へ移住予定であることが発表されました。2026年9月現在はまだ現行の4頭が滞在中です。
フランス・ボーバル動物園のパンダの名前一覧
| 名前(漢字) | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| フアンフアン (歓歓) | メス | 2008年 | 中国生まれ。2012年来園。 2027年に新ペアと交代予定。 |
| ユアンジー (圓仔) | オス | 2008年 | 中国生まれ。2012年来園。 2027年に新ペアと交代予定。 |
| ファンリリ (歓黎黎) | メス | 2021年8月2日 | ボーバル動物園生まれ。 |
| ユアンドゥドゥ (圓嘟嘟) | メス | 2021年8月2日 | ボーバル動物園生まれ。 |
ドイツ:ベルリン動物園
現在、4頭のジャイアントパンダが飼育されています。
2019年に誕生した双子(モンシアン、モンユアン)が2023年に中国に返還されましたが、2024年8月に新たに双子パンダが誕生。現地では愛称「レニ&ロッティ」でも親しまれています。
なお、ドイツ国内では新たにミュンヘンのヘラブルン動物園にもパンダを受け入れる協定が2026年に締結されました。
専用施設の開所は2028年初頭を予定しており、ドイツ2カ所目のパンダ飼育施設になる見込みです(本記事の頭数カウントには含めていません)。
ドイツ・ベルリン動物園のパンダの名前一覧
| 名前(漢字) | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| モンモン (夢夢) | メス | 2013年 | 中国生まれ。2017年来園。 |
| チアオチン (嬌慶) | オス | 2010年 | 中国生まれ。2017年来園。 |
| モンハオ (夢好) | メス | 2024年8月22日 | ベルリン動物園生まれ。 愛称「レニ」。 |
| モンティエン (夢甜) | メス | 2024年8月22日 | ベルリン動物園生まれ。 愛称「ロッティ」。 |
スペイン:マドリード動物園
現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。
1978年からパンダを飼育し、1982年にはヨーロッパで初めて自然繁殖に成功した歴史ある動物園です。
2007年から飼育していた先代ペア(ビンシン、ホワズイバ)との間には、これまでに6頭の赤ちゃんが生まれましたが、2024年3月までに一家全員を中国に返還。
その後、新しい若いペアがやってきました。2025年9月には現在のペアの誕生日会が開かれ、健やかに暮らしていることが伝えられています。
スペイン・マドリード動物園のパンダの名前一覧
| 名前(漢字) | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| ジンシー (金喜) | オス | 2020年9月1日 | 中国生まれ。2024年4月来園。 |
| ジューユー (茱萸) | メス | 2020年10月25日 | 中国生まれ。2024年4月来園。 |
ベルギー:ペリダイザ動物園
現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。
ヨーロッパ初のオスパンダ誕生例となったティエンバオ(オス、2016年生まれ)、そして双子のバオディ(オス、2019年生まれ)とバオメイ(メス、2019年生まれ)が生まれましたが、3頭とも2024年12月に中国に返還されました。
親ペアのハオハオとシンホイは2029年まで滞在予定です。
ベルギー・ペリダイザ動物園のパンダの名前一覧
| 名前 | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| ハオハオ (好好) | メス | 2009年 | 中国生まれ。2014年来園。 |
| シンホイ (星徽) | オス | 2009年 | 中国生まれ。2014年来園。 |
オランダ:アウエハンツ動物園
現在、3頭のジャイアントパンダが飼育されています。
2017年に初めてパンダを迎えたオランダ。
すぐに繁殖に成功し、オランダ初の赤ちゃんファンシン(メス、2020年生まれ)が誕生しましたが、2023年9月に返還されました。
さらに2024年にも新たに赤ちゃんが誕生しています。
オランダ・アウエハンツ動物園のパンダの名前一覧
| 名前 | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| ウーウェン (武雯) | メス | 2013年 | 中国生まれ。2017年来園。 |
| シンヤ (星雅) | オス | 2013年 | 中国生まれ。2017年来園。 |
| ランユエ (蘭月) | メス | 2024年7月12日 | アウエハンツ動物園生まれ。 |
オーストリア:シェーンブルン動物園
現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。
2003年から飼育していたヤンヤン(メス、2024年に返還)とロンホイ(オス、2016年に死亡)は、自然交配だけで5頭の赤ちゃんをもうけてヨーロッパ記録になっています。
2024年末にヤンヤンとユエンユエン(オス、2019年来園)が返還され、2025年4月に新しい若いペアが来園。2026年9月時点でも順調に暮らしています。
オーストリア・シェーンブルン動物園のパンダの名前一覧
| 名前 | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| ホウフォン (荷風) | オス | 2020年 | 中国生まれ。2025年4月来園。 |
| ランユン (蘭韵) | メス | 2020年 | 中国生まれ。2025年4月来園。 |
デンマーク:コペンハーゲン動物園
現在、2頭のジャイアントパンダが飼育されています。
円形の「パンダ・ハウス」は 有名建築家ビャルケ・インゲルスの設計で、どこからでもパンダが見やすい構造になっています。
デンマーク・コペンハーゲン動物園のパンダの名前一覧
| 名前 | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| マオアル (毛二) | メス | 2014年7月26日 | 中国生まれ。2019年来園。 |
| シンアル (星二) | オス | 2013年8月23日 | 中国生まれ。2019年来園。 |
ロシア:モスクワ動物園
現在、3頭のジャイアントパンダが飼育されています。
2019年に初めてパンダを迎えたロシア。
2023年に人工授精で赤ちゃんが誕生し、「カチューシャ」と名付けられた赤ちゃんはアイドル的存在になっています。2026年8月には3歳の誕生日を迎え、7日間にわたる記念イベントが開催されました。
ロシア・モスクワ動物園のパンダの名前一覧
| 名前 | 性別 | 誕生日 | メモ |
|---|---|---|---|
| ルーイー (如意) | オス | 2016年 | 中国生まれ。2019年来園。 |
| ディンディン (丁丁) | メス | 2017年 | 中国生まれ。2019年来園。 |
| カチューシャ | メス | 2023年8月24日 | モスクワ動物園生まれ。 2026年8月に3歳。 |
【参考】最近までパンダがいた国や動物園
ここからは、かつてジャイアントパンダを飼育していたものの、返還や死亡などによって2026年9月時点ではパンダが不在となっている国・動物園を紹介します。
日本の上野動物園・アドベンチャーワールドをはじめ、タイ、アメリカのアトランタ動物園、イギリス、フィンランドが該当します。
パンダの飼育は動物園同士の一時的な「貸し借り」という性質上、契約期間の満了や動物園側の事情などによって、今いる国でも将来的にいなくなる可能性がある一方、逆に新たな受け入れが決まって「パンダが復活」する動物園もあります。
特に日本国内の状況については、次の項目で詳しく解説します。
日本:上野動物園・アドベンチャーワールド
2026年1月27日、上野動物園の双子パンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」が中国へ向けて出発し、日本国内から1972年にカンカン・ランランが初来日して以来、54年ぶりにジャイアントパンダが0頭になりました。
上野動物園は日本で初めてパンダの飼育に取り組んだ動物園で、長年日本のパンダ飼育の歴史をリードしてきました。
シャオシャオとレイレイの観覧は2026年1月25日をもって終了し、同27日に上野動物園を出発。それぞれ中国国内の施設へ向かいました。
また、和歌山県のアドベンチャーワールドでも、歴代飼育実績日本最多となる20頭(うち17頭は同園生まれ)を誇ってきましたが、2025年6月末に最後の4頭(良浜・結浜・彩浜・楓浜)が中国へ返還され、一足先にパンダ不在となっていました。
2026年9月現在、日本国内でジャイアントパンダを飼育している動物園はありません。今後の新たな受け入れ発表があるかどうか、引き続き注目です。


タイ:チェンマイ動物園
タイでは2003年からチェンマイ動物園でリンフイ(メス)とチュアンチュアン(オス)を飼育し、2009年にはリンピン(メス)が誕生しました。
チュアンチュアンは2019年に、リンフイも2023年に亡くなり、リンピンも既に中国へ返還されたため、現在はパンダ不在となっています。
ですが、すでに新たなパンダのペアの受け入れに関するニュースも出ており、パンダ飼育が復活する日も近そうです。
アメリカ合衆国:アトランタ動物園
アトランタ動物園も、1999年から25年間にわたりパンダを飼育し、ルンルン&ヤンヤンのペアからアメリカ最多となる7頭の赤ちゃんが誕生しました!
しかし、契約満了に伴い、2024年末までに親子全員が中国へ帰国。
その後、2026年4月に新たな国際協力研究協定が発表され、オスの「平平」とメスの「福双」の2頭が改めて贈られることが決まりました(詳細は前述のとおり、到着時期は本記事執筆時点で未発表)。
イギリス:エディンバラ動物園
現在、イギリス国内にパンダはいません。
ヤングァン(オス)とティエンティエン(メス)のペアを2011年から12年間飼育してきましたが、繁殖は成功せず、2023年12月に中国に返還されました。
フィンランド:アフタリ動物園
現在、フィンランド国内にパンダはいません。
フィンランド中部の動物園で、2018年からルミ(メス)とピュリ(オス)を飼育してきましたが、動物園の財政難のため、契約期間を待たずに2024年11月に中国へ返還されました。
なぜ世界中の動物園に?「パンダ外交」とレンタル制度
ところで、なぜパンダは中国以外の動物園にもいるのでしょうか?
実はこれには、「パンダ外交」と呼ばれる中国の取り組みが関係しています。
昔(1950年代~1980年代初頭)、中国は友好の証として、いくつかの国にパンダをプレゼント(贈与)していました。
日本に初めてパンダのカンカンとランランがやってきたのも、この「パンダ外交」の一環でした。
しかし、パンダが絶滅の危機にあることが世界的に認識されるようになると、単なる贈与ではなく、パンダの保護と繁殖を目的とした形に変わっていきます。
それが、現在主流となっている「共同繁殖研究」のための貸与(レンタル)制度(ブリーディングローン制度)です。
この制度では、中国が相手国の動物園にパンダを貸し出し、共同で繁殖に取り組みます。
貸し出される期間は通常10年程度(延長されることも多い)で、受け入れ側の動物園は、中国側に年間1億円以上ともいわれる「共同研究費」を支払う必要があります。
そして、海外で生まれたパンダの子どもも、所有権は中国にあり、一定の年齢になると中国に返還されるルールになっています。上野動物園のシャオシャオ・レイレイや、アドベンチャーワールドで生まれた歴代のパンダたちも、みなこのルールに沿って中国へ帰っていきました。

まとめ:世界のパンダの今後の動向に注目!
今回は、「世界のパンダの数」に注目して、野生での生息数や、世界各国の動物園・研究施設での飼育状況について調査してまとめました。
2025年5月に同様の調査をしたときと比較すると、野生・飼育下ともにパンダの数自体は引き続き増えており、世界全体では約2,600頭から約2,750頭に増加しています。
一方、中国以外でパンダを飼育する国の数は18か国から17か国に減少し、その最大の要因は日本国内のパンダがついに0頭になったことです。
2025年6月末にアドベンチャーワールドの4頭が、2026年1月27日には上野動物園のシャオシャオ・レイレイが中国へ返還され、1972年の初来日から54年間続いた日本のパンダ飼育の歴史は、いったん幕を閉じることとなりました。
その一方で、韓国のエバーランドやインドネシアのタマン・サファリでは新しい赤ちゃんパンダが誕生し、アメリカのアトランタ動物園やドイツのミュンヘンでは新たなパンダ受け入れの発表もありました。
日本にパンダが戻ってくる日が来るのか、そして世界のどこで新しい家族が増えるのか、今後も目が離せません。
今後も年に1回程度、定期的に調査を行って、最新動向をまとめたいと思います。
- 2026年9月時点では、世界のジャイアントパンダは推定約2,750頭(野生約1,900頭、飼育下約854頭)
- 飼育下のパンダのほとんどは生息地でもある中国国内にいる(808頭)。
- 中国以外では17か国18施設で46頭のパンダが飼育されている。(共同研究目的)
- 2026年1月、上野動物園のシャオシャオ・レイレイの返還により、日本国内は1972年以来54年ぶりにパンダが0頭に。
- パンダの誕生、死亡、来園、返還などを通じて、世界のパンダの飼育状況は日々変化している。


