モフモフの毛並みと不機嫌そうな表情、そしてカクカクとした独特の動きで人気のマヌルネコ。
日本国内では、そんなマヌルネコに会える動物園が9か所あります。
この記事では、マヌルネコがいる動物園の所在地・飼育頭数・開園時間・アクセスといった基本情報に加えて、各園の見どころも紹介します。
マヌルネコの特徴や生態もまとめたので、実際に会いに行く前の予習としてぜひ役立ててください。
マヌルネコがいる動物園一覧
マヌルネコを飼育している国内9つの動物園の情報を一覧表にまとめました。
マヌルネコがいる動物園があるのは北海道・関東・東海・関西の4エリアで、東北・中国・四国・九州にはありません。
マヌルネコは繁殖が難しく、子どもの死亡率も高いため、飼育数を増やすのは簡単ではありません。
ですが、ここ数年は各園で赤ちゃんの誕生が続き、繁殖で生まれた個体を各地の動物園がやり取りしながらマヌルネコ飼育の輪が少しずつ広がっています。
| 旭川市旭山動物園(北海道) | 飼育数:2頭 北国ならではのモフモフな姿を見ることができる。2026年4月に新しいマヌルネコ舎がオープン。 |
|---|---|
| 那須どうぶつ王国(栃木県) | 飼育数:2頭 広々とした展示場で野生に近い姿を観察できる。「マヌルネコのうた」がYouTubeで大ヒット。 |
| 埼玉県こども動物自然公園(埼玉県) | 飼育数:3頭 国内最高齢マヌルネコ「タビー」(2025年1月に死亡)の飼育実績も。現在日本国内にいるマヌルネコの多くはタビーの子孫。 |
| 東京都恩賜上野動物園(東京都) | 飼育数:4頭 明るい展示場と暗い展示場があり、マヌルネコの昼の姿・夜の姿を観察できる。メスのプリームラは2026年1月から展示休止中。 |
| 横浜市立野毛山動物園(神奈川県) | 飼育数:1頭 2025年11月、上野動物園生まれのオスを受け入れ、神奈川県で初めてマヌルネコの展示を開始。2027年1月7日から園全体が長期休園予定。 |
| 東山動植物園(愛知県) | 飼育数:5頭 2025年5月、約23年ぶりの繁殖に成功し3頭の赤ちゃんが誕生(うち1頭は旭山へ移動)。 |
| ごかつら池どうぶつパーク(三重県) | 飼育数:1頭 2025年12月、神戸どうぶつ王国生まれのメスを受け入れ、三重県で初めてマヌルネコの展示を開始。 |
| 神戸市立王子動物園(兵庫県) | 飼育数:1頭 埼玉県こども動物自然公園生まれのオスを2018年から飼育。マヌルネコ以外にも珍しいネコ科動物がたくさんいる。 |
| 神戸どうぶつ王国(兵庫県) | 飼育数:7頭(国内最多) 2026年5月にペアのナルとアズの間に赤ちゃんが6頭生まれ、5頭がすくすく育っている。観覧時間を限定して公開中。 |
動物園ごとの見どころ
ここでは、上の一覧表で紹介した9つの動物園について、それぞれのマヌルネコ飼育の歩みや見どころ、基本情報を詳しく紹介します。
繁殖に力を入れている園、1頭をじっくり見せる園、新しい展示施設がオープンした園など、動物園ごとに特徴があるので、訪問先を選ぶ際の参考にしてください。
各動物園の基本情報(開園時間・入園料・アクセスなど)も表にまとめたので、訪問前の下調べにもお役立てください。
マヌルネコの体調等によって展示を休むこともあるので、訪問前には公式サイトやSNSもチェックしておくと安心です。
旭川市旭山動物園
旭川市旭山動物園は2018年、埼玉県こども動物自然公園生まれのオス「グルーシャ」を迎えてマヌルネコの飼育を始めました。
2026年4月には、約1億3千万円をかけた新しい放飼場がオープン。岩場や斜面を立体的に配置し、マヌルネコが暮らす高地の環境を再現した造りになっています。
旭山は国内のマヌルネコ飼育園の中でもっとも北にある動物園で、冬は最高気温も氷点下という厳しい寒さに覆われます。
その分、冬毛のマヌルネコのモフモフ具合は日本一ともいわれ、雪の中で過ごす姿を見られるのは北国の旭山ならではの魅力です。屋外展示なので、あたたかい服装で観察しましょう。
2026年には東山動植物園生まれの若いオス「ヒデ」も加わり、2頭体制になりました。
| 所在地 | 北海道旭川市東旭川町倉沼11-18 |
|---|---|
| 開園時間 | 夏期開園 9:30〜17:15(最終入園16:00)/冬期開園 10:30〜15:30(最終入園15:00)※時期により変動 |
| 休園日 | 4月・11月の開園切り替え期間、12月30日〜1月1日 |
| 入園料 | 大人1,000円/中学生以下無料 |
| アクセス | JR「旭川駅」前から旭川電気軌道バス「旭山動物園」行きで約40分 |
| 公式サイト | https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/ |
那須どうぶつ王国
那須どうぶつ王国は、オスの「ボル」とメスの「ポリー」のペアを中心に、マヌルネコの飼育・繁殖に取り組んできた動物園です。
2019年にはボルとポリーの間に誕生したオスの「エル」とメスの「アズ」がすくすくと成長する姿が大きな話題になりました。
この2頭はのちに各地へ移り、現在エルは東山動植物園、アズは神戸どうぶつ王国で、それぞれ繁殖に貢献しています。
マヌルネコ専用の展示施設「マヌル・アマルハン」では、岩場や木の上でくつろぐ姿、獲物を探すしぐさなど、野生に近い行動を間近で観察できます。
2021年に公開された公式プロモーション動画「マヌルネコのうた」が大きな話題になり、近年のマヌルネコ人気の火付け役にもなりました。
2025年には高齢になっていたボル、ポリー、レフが相次いで亡くなりましたが、それと前後してオスの「ナゴム」(神戸どうぶつ王国生まれ)とメスの「アブリコース」(上野動物園生まれ)を迎え、2頭体制で飼育を続けています。
| 所在地 | 栃木県那須郡那須町大島1042-1 |
|---|---|
| 開園時間 | 平日 10:00〜16:30/土日祝 9:00〜17:00(時期により変動) |
| 休園日 | 水曜日(春休み・GW・夏休みなどは営業)、冬期に休園期間あり |
| 入園料 | 大人(中学生以上)2,900円/こども(3歳〜小学生)1,300円/3歳未満無料 |
| アクセス | 東北自動車道「那須高原スマートIC」から車で約15分 |
| 公式サイト | https://www.nasu-oukoku.com/ |
埼玉県こども動物自然公園
埼玉県こども動物自然公園は長年マヌルネコを飼育してきた園で、2017年には五つ子が誕生しました。(イーリス、オリーヴァ、グルーシャ、プリームラ、ロータス。花にちなんだ名前が多いことから、「お花ファイブ」とも呼ばれる。)
このときの子どもたちは各地の動物園に渡り、いまや国内のマヌルネコ飼育を支える存在になっています。(オリーヴァ、ロータスは引き続き埼玉で飼育。)
また、この園は国内最高齢のマヌルネコ「タビー」が暮らした園としても知られています。タビーはメスのマヌルネコで、2025年1月に16歳で亡くなるまで、日本で飼育されているマヌルネコの中で最高齢でした。
多くの子や孫を残しており、現在日本国内にいるマヌルネコの多くはタビーの血を引いています。長年にわたって日本のマヌルネコ飼育・繁殖を支えた、象徴的な存在です。
2021年には、乾燥した岩場をイメージした屋外放飼場「マヌルロック」がオープン。香箱座りができる岩場や砂浴び用の砂場、となりの牛舎をのぞける足場など、マヌルネコのかわいさと野性味を引き出す工夫が詰まっています。
屋内展示室との間を行き来する姿も見どころです(夏場は暑さ対策で屋内展示のみ)。
2026年1月には神戸どうぶつ王国からメスの「オト」が転入し、現在は3頭体制で交代で展示されています。
園内には日本で唯一会えるクオッカなどの珍しい動物もたくさんいるので、マヌルネコとあわせてじっくり楽しめます。
| 所在地 | 埼玉県東松山市岩殿554 |
|---|---|
| 開園時間 | 9:30〜17:00(11/15〜1/31は16:30まで、最終入園は各1時間前まで) |
| 休園日 | 月曜日(祝日の場合は開園)、12/30〜1/1 |
| 入園料 | 大人(高校生以上)900円/小人(小中学生)200円/未就学児無料 |
| アクセス | 東武東上線「高坂駅」西口からバス約5分 |
| 公式サイト | https://www.parks.or.jp/sczoo/ |
東京都恩賜上野動物園
東京都恩賜上野動物園では、西園の「小獣館」でマヌルネコを飼育しています。小獣館は2025年2月にリニューアルオープンし、より観察しやすい展示に変わりました。
現在はオスの「ナイマ」「クリョン」、メスの「プリームラ」と、その娘「サフラン」(父はクリョン)の4頭がいますが、プリームラは病気治療のため2026年1月以降バックヤードで飼育されています。
小獣館は1階が明るい部屋、地下が暗い部屋になっていて、マヌルネコの昼の姿と夜の姿を両方観察できるのが上野ならではの特徴です。空調の効いた屋内展示なので、天候に左右されずゆっくり見られます。
| 所在地 | 東京都台東区上野公園9-83 |
|---|---|
| 開園時間 | 9:30〜17:00(入園は16:00まで) |
| 休園日 | 月曜日(祝日の場合は翌日)、12月29日〜1月1日 |
| 入園料 | 一般600円/中学生200円/65歳以上300円/小学生以下および都内在住・在学の中学生は無料 |
| アクセス | JR「上野駅」公園口から徒歩約5分 |
| 公式サイト | https://www.tokyo-zoo.net/zoo/ueno/ |
横浜市立野毛山動物園
横浜市立野毛山動物園は、2025年11月に神奈川県で初めてマヌルネコの展示を始めた動物園です。上野動物園生まれのオス「フィーガ」が仲間入りしました。
入園無料で気軽に立ち寄れるうえ、桜木町や日ノ出町から徒歩圏という立地の良さも魅力です。将来的にはマヌルネコの展示施設を拡充する構想もあります。
ただし、野毛山動物園は大規模なリニューアル工事のため、2027年1月7日から長期休園に入る予定です(再開は2029年ごろの見込み)。フィーガに会いたい場合は、休園前に訪れるか、リニューアルオープンを待たなければいけません。
| 所在地 | 神奈川県横浜市西区老松町63-10 |
|---|---|
| 開園時間 | 9:30〜16:30(入園は16:00まで) |
| 休園日 | 月曜日(祝日の場合は翌日)、12月29日〜1月1日 ※5月、10月は無休 |
| 入園料 | 無料 |
| アクセス | 京急線「日ノ出町駅」から徒歩約10分、JR・市営地下鉄「桜木町駅」から徒歩約15分 |
| 公式サイト | https://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/nogeyama/ |
東山動植物園
東山動植物園では、「食肉小獣舎」でマヌルネコを飼育しています。
メスの「ハニー」とオスの「エル」が別々の檻で暮らしていましたが、2023年12月に上野動物園からメスの「ミーニャ」がやってきて、エルとの同居を始めました。
そして2025年5月にミーニャとエルの間に東山動植物園としては約23年ぶりとなる3頭の赤ちゃんが誕生し、大きな話題になりました。
3頭の赤ちゃんは全てオスで、戦国武将の織田信長・豊臣秀吉・徳川家康にちなんで、「ノブ」「ヒデ」「ヤス」と名付けられました(ヒデは2026年に旭山動物園へ移動)。
食肉小獣舎は天井が高い造りで、高い場所にいるマヌルネコを見上げて観察できるのが特徴です。上のほうにいて見えづらいときは、建物裏手の坂道にまわると、格子窓ごしによく見えることがあります。
| 所在地 | 愛知県名古屋市千種区東山元町3-70 |
|---|---|
| 開園時間 | 9:00〜16:50(券売は16:30まで) |
| 休園日 | 毎週月曜(祝日の場合は翌日休園)、12月29日〜1月1日 |
| 入園料 | 大人500円/中学生以下無料 |
| アクセス | 地下鉄東山線「東山公園駅」または「星ヶ丘駅」下車徒歩 |
| 公式サイト | https://www.higashiyama.city.nagoya.jp/ |
ごかつら池どうぶつパーク
ごかつら池どうぶつパークは、三重県多気町の動物園「花と動物ふれあい広場」が2024年にリニューアルした施設です。三重県でのマヌルネコの飼育は、ごかつら池どうぶつパークが初となります。
2025年12月にマヌルネコとスナネコが仲間入りしました。現在は神戸どうぶつ王国生まれのメス「メイ」1頭が暮らしています。
展示場と寝室を自由に行き来できる構造のため、タイミングによっては姿が見えないこともあります。
| 所在地 | 三重県多気郡多気町五桂992 |
|---|---|
| 開園時間 | 10:00〜16:30(最終入園16:00) |
| 休園日 | 毎週火曜日(祝日の場合は翌平日) |
| 入園料 | 大人(中学生以上)900円/こども(4歳〜小学生)500円/3歳以下無料 |
| アクセス | 伊勢自動車道「勢和多気IC」から車で約10分 |
| 公式サイト | https://gokatsura.jp/ |
神戸市立王子動物園
神戸市立王子動物園では、埼玉県こども動物自然公園生まれのオス「イーリス」を2018年から飼育しています。2017年に生まれた五つ子(お花ファイブ)の1頭です。
展示場はアシカ・クマ舎エリアにあり、1頭をじっくり観察できるので、マヌルネコの表情やしぐさをゆっくり見たい人におすすめです。
王子動物園はネコ科の動物が充実しているのも魅力で、同じエリアで国内で唯一のボブキャット「ソラ」や、シベリアオオヤマネコ、ユキヒョウなども見られます。ネコ科動物好きには特におすすめの動物園です。
| 所在地 | 兵庫県神戸市灘区王子町3-1 |
|---|---|
| 開園時間 | 3〜10月 9:00〜17:00/11〜2月 9:00〜16:30 |
| 休園日 | 毎週水曜(祝日の場合は開園)、12月29日〜1月1日 |
| 入園料 | 大人(高校生以上)600円/中学生以下無料 |
| アクセス | JR・阪急・阪神「王子公園駅」から徒歩 |
| 公式サイト | https://www.kobe-ojizoo.jp/ |
神戸どうぶつ王国
神戸どうぶつ王国は、マヌルネコの繁殖に力を入れている動物園です。
上野動物園生まれのオス「ナル」と那須どうぶつ王国生まれのメス「アズ」の間に、2024年4月に5頭(うち1頭は死亡)、2026年5月に6頭(うち1頭は死産)が生まれました。
2024年生まれの「ナゴム」(那須どうぶつ王国)・「オト」(埼玉県こども動物自然公園)・「メイ」(ごかつら池どうぶつパーク)は、それぞれ別々の動物園に巣立ちました。(もう1頭の「テル」は、2025年1月に亡くなりました。)
2026年生まれの赤ちゃんは同年7月から、母親のアズと一緒に「アジアの森」で公開されています。
展示場は屋内なので、天候を気にせず観察できます。(ただしビニールハウスで日光が入るため夏場は暑いことがあります。)
人の目線の高さに地面がくる造りで、透明なトンネルや広い砂場など、マヌルネコをいろいろな角度から見られる工夫がいっぱいです。
マヌルネコの親子は観覧できる時間帯が決まっており、土日祝は立ち止まらず進みながら見る形式になっています。ゆずり合いながら静かに見守りましょう。
| 所在地 | 兵庫県神戸市中央区港島南町7-1-9 |
|---|---|
| 開園時間 | 10:00〜17:00(入園は16:30まで)※曜日・季節により変動 |
| 休園日 | 木曜日(祝日・GW・夏休みは営業) |
| 入園料 | 大人(中学生以上)2,400円/小学生1,200円/4・5歳500円/3歳以下無料/65歳以上1,900円 ※2026年4月に改定。最新の料金は公式サイトでご確認ください |
| アクセス | ポートライナー「計算科学センター(神戸どうぶつ王国・「富岳」前)駅」からすぐ |
| 公式サイト | https://www.kobe-oukoku.com/ |
マヌルネコってどんな動物?特徴、生態まとめ
マヌルネコは、モンゴルや中央アジアの標高が高く乾燥した草原・岩場に生息する、一般的なイエネコとほぼ同じ大きさの野生のネコです。
「モウコヤマネコ」(モウコ=蒙古⇒モンゴルのこと)という別名でも呼ばれます。
ずんぐりした体つきと、密度の高いモフモフの毛なみ、低い位置についた丸い耳、そしてなんとも言えない不機嫌そうな表情などから、近年とても人気が高まっています。
ここでは、名前や大きさといった基本データに加えて、見た目・性格・食べ物という3つの切り口から、マヌルネコの特徴・生態の豆知識を紹介します。
会いに行く前に知っておくと、動物園で観察する楽しみが何倍にも広がるはずです。
| 名前 | マヌルネコ |
|---|---|
| 英名 | Pallas’s cat(Manul) |
| 学名 | Otocolobus manul |
| 分類 | 哺乳綱 食肉目 ネコ科 マヌルネコ属 |
| 大きさ | 体長50〜65cm前後、尾長21〜31cm前後、体重2.5〜5kg前後 |
| 生息地 | モンゴル、ロシア南部、中国西部、カザフスタン、キルギスなど中央アジアの標高の高い乾燥した草原・岩場 |
| 寿命 | 飼育下で10年ほど(15歳を超えて長生きする例もある) |
マヌルネコの見た目・大きさの特徴
マヌルネコは、ずんぐりした体に、密度の高い長い毛、平たい顔、低い位置についた小さく丸い耳が特徴です。
体重はイエネコと同じくらいですが、豊かな毛のおかげで実際よりもひと回り大きく見えます。
顔を正面から見ると、目が離れ気味で、いつもムスッとした表情に見えるのが「面白くてかわいい」と人気です。
マヌルネコの瞳孔は明るいところでも縦長にならず、丸いままです。多くのネコは光が強いと瞳孔が縦線のように細くなりますが、マヌルネコは人間と同じように丸く縮むため、独特の表情が生まれます。
また、マヌルネコはネコ科の中でも古い時代に枝分かれした系統で、「世界最古のネコ」とも呼ばれています。
寒さに耐えるため、冬毛と夏毛の生え変わりがあり、冬はお腹や足の裏(肉球以外)まで密度の高い毛で覆われます。
マヌルネコの性格・行動の特徴
マヌルネコは非常に警戒心が強く、単独で生活する動物です。動物園でも岩の隙間や物陰にじっと隠れて、あまり動かずに過ごしていることも多いです。
走るのは得意ではなく、危険が迫ると全力で逃げるよりも、岩かげに身を潜めてやり過ごそうとします。
耳が低い位置についているのも、岩から顔だけ出して周囲をうかがうときに見つかりにくくするためだと言われています。
天敵に気づいたときは、その場で地面に腹ばいになって伏せ、岩になりきってやり過ごそうとすることもあります。
野生のマヌルネコは、冬場じっと伏せて動かずにいるうちに、体の上に雪が降り積もってしまうこともあるそうです。
動き方にも独特のクセがあります。歩くときや獲物にそっと近づくときに、コマ送りの映像のようにカクカクと動いては止まることがあり、この動きが「かわいい」「面白い」と話題になっています。
また、獲物を狙うときや興奮したときには、尻尾の先をビビビッと小刻みに震わせるしぐさも見られます。
マヌルネコの食べ物・好物
野生のマヌルネコは、ナキウサギやネズミなどの小型の哺乳類を主食にしています。岩かげや巣穴の近くでじっと待ち伏せし、近づいた獲物を一気に捕らえる「待ち伏せ型」の狩りをします。
狩りのときには、上で紹介した独特の動きが役立ちます。
コマ送りのようにカクカクと動いては止まる歩き方でそっと獲物に近寄り、間合いを詰めていきます。また、尻尾の先をビビビッと震わせてネズミの動きを止め、隙をついて捕らえるとも言われています。
動物園では、馬肉や鶏肉、マウスなどが与えられています。
マヌルネコは肥満になりやすく、寄生虫やトキソプラズマなどの感染症にも弱いため、餌の管理や衛生管理には特に気をつかう必要があります。飼育が難しいと言われるのは、こうしたデリケートな体質も理由のひとつです。
マヌルネコは日中じっとしていることが多いので、活発に動く姿を狙うなら開園直後や夕方が比較的チャンスです。餌やりの時間帯に動きが見られる園もあります。
神戸どうぶつ王国のように観覧時間を区切った交代展示の園や、体調・気温によって展示を休む園もあるので、訪問前に必ず公式サイトやSNSで当日の展示状況を確認しておきましょう。
モフモフの姿を存分に楽しみたいなら、冬毛になる12〜2月ごろがおすすめです。
まとめ
マヌルネコがいる動物園を全国9園紹介しました。北海道・関東・東海・関西とエリアが分かれているので、お住まいの地域や旅行の計画にあわせて選んでみてください。
繁殖に力を入れている園、1頭をじっくり見せる園、新しい放飼場をつくった園など、動物園ごとに個性があるので、複数の園を巡ってマヌルネコの表情や暮らしぶりを見比べてみるのもおすすめです。
屋外展示の園が多い一方、上野動物園や神戸どうぶつ王国は屋内展示なので、暑い時期や寒い時期はそうした園を選ぶと快適に観察できます。
マヌルネコは体調や気温によって展示を休むことがあり、飼育頭数や展示スケジュールも変わりやすい動物です。
訪問前には、各動物園の公式サイトやSNSで最新情報を確認してから出かけましょう。

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